「これまでメンテナンスを一切行っていない築30年のマンションは建替えでなく塗装工事で問題ないか?」
「築30年のマンションの大規模修繕の注意点を知りたい」
といったご不安や疑問はありませんか。
結論、これまで塗装工事をされていない築30年のマンションでも大規模修繕工事は可能です。
ただし工事費用が高額になる傾向があります。
30年以上工事をされていないと建物の劣化はかなりあると推測されるので、補修箇所が多くなる分費用も高額になりやすいのです。
実際に30年以上工事をされていないマンションを点検した際は、劣化がかなり進行しておりタイルの張り替えや屋根工事が必要で高額なお見積もりになった例もあります。
まずはマンションの状態を点検してみないと判断は難しいですが、無塗装のまま30年経過したマンションでも大規模修繕は可能なケースがほとんどです。
・30年放置したマンションの大規模修繕の注意点
・築30年以上の大規模修繕に必須な工事項目
・30年経過したマンションだからこそ重要な業者選びのポイント
こちらのページをお読みいただくことで、30年無塗装のまま放置していたマンションでも建物の寿命を延ばせられる可能性がぐんと高くなるでしょう。
▼マンションの外壁塗装についてはこちらの記事で網羅的に解説▼
マンションの外壁塗装が初めてでも安心!4ステップでミスなく実行
1.30年ほったらかしのマンションは大規模修繕可能!
2.30年経ったマンションの大規模修繕費用が高額になる2つのケース
2-1.タイルの外壁の場合
2-2.スレート瓦の屋根の場合
3.30年経ったマンションの大規模修繕をするときの必須な工事項目
3-1.外壁補修・タイル補修
3-2.コーキング工事
3-3.外壁塗装
3-4..屋根工事
3-5.屋上防水工事
4.30年経った大規模修繕だからこそ押さえたい業者選びの3つのポイント
4-1.マンションの外壁塗装の実績が豊富
4-2.マンション全体の点検に1時間以上かけているか
4-3.アフターフォロー体制がある
5.マンションの大規模修繕なら南大阪ペイントセンターへおまかせください
1.30年ほったらかしのマンションは大規模修繕可能!
これまで無塗装で30年近く経過したマンションでも大規模改修は可能であるケースがほとんどです。
メンテナンス歴がない場合は補修個所が多くなり費用が嵩む傾向がありますが、修繕工事自体は可能です。
「30年近く経つけれどマンションの工事は手つかず」
といったお悩みを持つオーナー様は意外と多く、実際に弊社にもご相談は少なくありません。
建物の状態を拝見してみないと「修繕工事が可能」と言い切ることは難しいので、まずは大規模修繕に慣れた信頼できる塗装会社へ点検を依頼されると良いでしょう。
2.30年経ったマンションの大規模修繕費用が高額になる2つのケース
30年なにもメンテナンスをしていないマンションの場合、補修個所が多いので同規模のマンションに比べて費用が高額になるケースが多いです。
マンションの仕様にもよりますが、高額になりやすい補修個所は以下です。
補修個所 | 工事内容 | 費用感 (規模によって大幅に変動するため目安) |
タイルの外壁 | タイル張り替え、タイルの浮きの注入工事 | 約50〜80万円費用が上がる |
スレート瓦の屋根 | 屋根カバー工法 | 約100万円費用が上がる |
2-1.タイルの外壁の場合
タイル外壁のマンションの場合、タイル張り替え工事やタイル浮きがあれば剥落を防止するためエポキシ樹脂の注入工事などが必要です。
2-2.スレート瓦の屋根の場合
スレート瓦の屋根のマンションは30年近く無塗装ですと屋根塗装でのメンテナンスが難しいです。
スレート瓦の劣化が進行しているので、下塗り工程を2回しないと塗料の吸い込みが激しいため計4回塗りでの屋根塗装が必要になるでしょう。
ただし今後の屋根の耐久性や費用対効果を考えると、塗装工事よりも現状のスレート瓦の上から新たに屋根を葺く、屋根カバー工法が圧倒的におすすめです。
3.30年経ったマンションの大規模修繕をするときの必須な工事項目
築30年近い大規模修繕工事では、以下の工事を実施するケースが多いです。
- 外壁補修・タイル補修
- コーキング工事
- 外壁塗装
- 屋根工事
- 屋上防水工事
事前に必須工事内容を押さえることで、提示される見積書の工事内容が理解しやすくなるでしょう。
3-1.外壁補修・タイル補修
外壁の種類 | 工事内容 | 写真 |
ALC | ひび割れ補修 | |
モルタル | ひび割れ補修 | |
タイル |
タイルの張り替え
|
30年経ったマンションの外壁はかなり劣化が進んでいるため、ひび割れがあるケースがほとんどです。
そのためひび割れの外壁補修工事は必須と念頭に置いておかれた方がいいでしょう。
又、外壁にタイルが使用されている場合は、タイルの張り替えや剥落を防止するためエポキシ樹脂の注入工事が必要になるでしょう。
3-2.コーキング工事
コーキング工事が必要なマンションの外壁の種類はALCが大半を占めるので、本項ではALC外壁のコーキングについて紹介いたします。
ALCは目地の溝の部分が深く、コーキング増し打ち工法を施す事ができます。
目地の劣化が表面だけなど、症状が軽い場合には増し打ち工法が多いです。
費用もコーキング撤去作業がないので少しお安くなります。
ただし2回目の工事は打ち代がないので、既存のコーキングを撤去してから施工する撤去打ち替え工法が必要です。
そのため2回目のコーキング工事は高額になる傾向があります。
まとめますと以下のイメージです。
工事回数 | コーキング工事の工法 | 費用 |
1回目の工事 | 増し打ち工法 | @450円~750円/m |
2回目の工事 | 撤去打ち替え工法 | @750円~1,100円/m |
コーキング工事については築年数で注意点があるというよりは、何回目の工事なのかでコーキング工事の工法が変わるのです。
築30年近いマンションでも、初回の1回目の工事か2回目の工事かによって工法が変わるとともに1mあたりの単価も変わる点を押さえておきましょう。
▼ALCのコーキング工事について詳しく掲載しています▼
ALCのコーキング工事の工程と費用について
3-3.外壁塗装
基本的にタイル以外の外壁には、塗装工事は必須です。
外壁塗装には補修跡をカバーしたり、外壁の防水性を復活させる目的があります。
注意点は前回塗装済みのマンションに対して、まれに「塗装ができない」と案内する塗装会社もいるようです。
「前回塗装の材料によっては塗装できない」と別の塗装会社に言われたとご不安になり、弊社へご相談いただくケースもありました。
基本的に前回の塗料によって塗装できないことはありません。
ただし前回の塗料によっては適切な下塗り塗料を選定しないと塗料の密着がうまくいかず早期剥がれの原因になる場合もあります。
具体的には難付着サイディングと呼ばれる、無機塗料やフッ素塗料が表面に施された外壁材のことです。
特殊コーティングされた難付着サイディングの塗装には、難付着サイディングに特化した専用の下塗り塗料が必須なのです。
そのため正しい知識での塗料選定が重要なので、塗料の質問に対して明確に答えてくれる知識豊富な塗装会社への依頼が大切です。
3-4.屋根工事
築30年近いマンションでも築15年ごろの段階で屋根塗装をしていれば、今回も屋根塗装で問題ないケースが多いです。
ですが屋根のメンテナンスをなにもしないまま築30年を迎えてしまうと、高確率で屋根工事が必要になります。
その理由は屋根材(スレート)に雨水が染み込み続けることで、屋根材が脆くなり割れや反りなどの劣化症状が顕著に見られるからです。
そのため、屋根塗装ではなく屋根工事を提案するケースが多いです。
ここで紹介する屋根工事とは…
の2つの工事のことです。
ただし屋根葺き替え工事は非常に高額な工事になることから、ほとんどのオーナー様は屋根カバー工法を選択されます。
詳しい工事内容を紹介いたします。
工事名 | 工事内容 |
写真
|
屋根カバー工法 | 傷んだ屋根の上から新たな屋根材を作る。 廃材撤去費用がかからないので、屋根葺き替え工事よりは安価。 |
|
屋根葺き替え工事 | 古い屋根を撤去して新しい屋根を新設する。 屋根工事の中で一番高額な工事。 |
3-5.屋上防水工事
マンションには屋上(陸屋根)があるケースも非常に多いです。
屋上は防水層が劣化すると、雨漏りに直結しやすい箇所でもあります。
実際に弊社でもマンションの雨漏り修理の依頼は多くいただいていますが、かなりの確率で屋上の防水層の寿命が原因のケースがほとんどです。
屋上に塩ビシート防水が施工されている場合、3回(初回1回+修繕工事2回)までなら上張りで対応可能ですので既存のシートは撤去せずに施工できます。
ただし3回目の修繕工事の場合は既存の塩ビシートを撤去してから工事をする必要があります。
▼防水工事を実施して屋上からの雨漏りが改善した事例▼
4.30年経った大規模修繕だからこそ押さえたい業者選びの3つのポイント
築30年近くなにもしないまま経過したマンションは、他の物件に比べると建物の劣化箇所が多い傾向があります。
修繕工事をしてより長持ちさせるためには、正しい診断と提案をしてくれる塗装会社を選ばれることが最も重要です。
そこで30年近いマンションだからこそ、特に注意したい塗装会社の選定方法を以下の3つのポイントに厳選してまとめてみました。
- マンションの外壁塗装の実績が豊富
- 1時間以上のマンション全体の点検
- アフターフォロー体制がある
各ポイントを解説します。
4-1.マンションの外壁塗装の実績が豊富
マンションの外壁塗装の実績が豊富かを確認いただくと良いでしょう。
理由は施工実績の多い塗装会社=大規模修繕に慣れている塗装会社の可能性が高いからです。
マンションの大規模修繕は一般の戸建て住宅とは対応がかなり違い、工事の進め方や入居者様への配慮など細密なスケジュール調整が重要です。
様々なマンションの工事を経験しているからこそ、そのマンションに合った最適なプランを提案してくれる可能性が高くなるでしょう。
実績の多さを調べる方法としては、塗装会社のホームページで大規模修繕の施工事例の数を確認することです。
上記は弊社のマンションの施工事例ページの例です。
具体的に確認する方法として施工実績が掲載されているページで、少なくとも5件以上はマンションの塗装実績があるか確認しましょう。
4-2.マンション全体の点検に1時間以上かけているか
建物の規模にもよりますがマンションの場合全体の劣化診断に1時間以上かけてくれると業者を選ばれると良いでしょう。
マンションの点検はドローン調査など含めると、少なくとも1時間以上は時間がかかります。
なぜ時間がかかるかと言いますと、外壁や屋根の調査だけではなく共用部の廊下や鉄部のサビの状態などを細部まで詳しく調査する必要があるからです。
更に屋上がある場合は、屋上の防水層に痛みがないか隈なく点検します。
「なぜこの場所にこのような工事が必要なのか」という具体的な根拠と、正確な㎡数を測り見積書を作成して詳細を説明するためには、劣化診断に時間がかかるものです。
時間をかけて点検することでより正確なマンションの劣化状態が分かり、最適な工事内容を提案してくれる可能性が高くなるでしょう。
結果、大切なマンションの寿命を延ばすことに繋がるのです。
お客様より「15分程度で点検を終える業者もある」と聞きますが、おそらく見積書を作るためだけの点検である可能性が高いと思われます。
そのため1時間以上しっかりと時間をかけて点検してくれた業者を選ばれると良いでしょう。
4-3.アフターフォロー体制がある
大規模修繕のアフターフォローを行っている業者を選ぶことも重要です。
もちろん保証も大切ですが一般的に塗料の種類によって保証年数が変わります。
大規模修繕はどんなに丁寧に仕上げたとしても、天候や湿度などの立地条件によって絶対に不具合がないとは言い難いです。
大規模修繕は工事が完了してからはじめてお付き合いがはじまると言われています。
保証はもちろんのこと、有事にかけつけてくれてアフターフォローの体制が整ってい塗装会社だと安心ですよね。
例えば南大阪ペイントセンターでは何か不具合があれば、迅速に駆け付けられる体制を作っています。
施工後に万が一不具合が起きた場合、ご連絡をいただいてから現地調査に伺い後日日程を調整して補修対応をします。
あくまでも弊社の例を紹介しましたが、有事にすぐに駆けつけてくれるようなアフターフォロー体制があるかを事前に確認されると良いでしょう。
5.マンションの大規模修繕なら南大阪ペイントセンターへおまかせください
南大阪ペイントセンターでは築30年以上のマンションの大規模修繕の対応も多数承っています。
マンションの工事は外壁の知識だけでなく、屋上防水、共用部の素材、補修が必要なタイルの見極め方などの、あらゆる面からの深い見識が必要です。
更に一般の戸建て住宅とは対応がかなり違い、工事の進め方や入居者様への配慮など細密なスケジュール調整が重要です。
南大阪ペイントセンターだからこそマニュアルにないイレギュラーな問題に対応することができ、お客様の細かな要望にも対応しやすい体制となっています。
どんな些細なことでもご不明な点があればお気軽にご相談いただけますと幸いです。