急に訪ねてくる外壁塗装の訪問販売。
もし皆様が外壁塗装をお考えでも、いきなり訪ねてきた業者を信用して外壁塗装を任せても大丈夫かご心配かもしれません。
外壁塗装の訪問販売では、信用してはいけない訪問販売の特徴が7つあります。悪質な訪問販売業者は何としても契約したいので、不安を煽りお得感を強調します。その手口に騙されない為に、7つの特徴をご理解いただきたいと思います。
- 話にのってはいけない訪問販売の特徴7つ
- 訪問販売はトラブル多数!実際にあったトラブル内容
- 良い訪問営業と悪い訪問営業の違い
- 悪質な訪問販売業者へ外壁塗装を契約してしまった場合に取るべき行動3つ
- 昔と違って悪質な訪問販売は減ってきている
良い訪問営業と悪い訪問営業を見極めて、悪質な訪問販売に騙されないようご参考にしていただきたいと思います。

榎本悟
一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。

橋本卓哉
雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。
1.話にのってはいけない訪問販売の特徴7つ
1-1.契約を急かせる
1-2.大幅な値引きをする
1-3.会社情報をはっきりと答えない
1-4.勝手に屋根に上って点検しようとする
1-5.工事完了前に支払い請求する
1-6.見積書を詳細に記載していない
1-7.質問や要望に当日中の返事がない
2.訪問販売はトラブル多数!実際にあったトラブル内容
3.良い訪問営業と悪い訪問営業の違い
4.悪質な訪問販売業者へ外壁塗装を契約してしまった場合に取るべき行動3つ
4-1.クーリングオフを活用する
4-2.外壁塗装が完了するまで完了書にサインしない
4-3.第三者機関へ相談する
5.昔と違って悪質な訪問販売は減ってきている
6.まとめ
話にのってはいけない訪問販売の特徴7つ
外壁塗装の訪問販売が訪ねてきた場合、話にのってはいけない訪問販売の特徴が7つあります。
- 契約を急かせる
- 大幅な値引きをする
- 会社情報をはっきりと答えない
- 勝手に屋根に上って点検しようとする
- 工事完了前に支払い請求する
- 見積書を詳細に記載していない
- 質問や要望に当日中の返事がない
以上の気をつけていただきたい7つの特徴についてご紹介いたします。
契約を急かせる
一つ目は、契約を急かす訪問販売業者は危険です。
悪質な訪問販売業者はお客様に考える時間を与えたくない為、早く契約しようと迫ってきます。お客様に考える時間を与え相見積もりを取って比較されると、点検や見積りが適当だと見抜かれてしまう恐れがあるからです。
また、悪質な訪問販売業者が契約を急かす手口として以下のような場合があります。
- いきなり見積書を提示する(即決を促す為のプレッシャーをかける)
- 必要以上に不安を煽る(冷静な判断力を奪って契約しようとする)
- 他社の悪口を言う(他者の評価を下げて契約しようとする)
優良業者であれば以上のように契約を急かすことなく、他社との相見積もりも喜んで受けているでしょう。
急いで契約すると、失敗やトラブルの原因になります。即決を迫られても一旦冷静になり、慎重に検討する時間を持つのが重要です。
大幅な値引きをする
二つ目は、大幅な値引きをする訪問販売業者には注意が必要です。
値引きしてもらったと感じても、予め50~100万円程上乗せした見積りが提案されている可能性があります。つまり、「塗装費用150万円を100万円に値引きする」と言いながら、実際は80万円の塗装内容の可能性もあるのです。高く見積もって、値引きしたように見せかけているかもしれません。
外壁塗装工事では、足場仮設だけで塗装工事の約20%を占めます。そのため、10万円以上の値引きは業者の利益を大幅に削るか、工事品質に影響を及ぼす可能性があるのです。
その他にも、値引きを謳うセールストークはこちらになります。
- 足場代を無料にする
- 材料費だけで塗装する
- キャンペーン価格〇〇〇円
- 一律〇〇〇円
- 今だけ限定価格〇〇〇円
大幅な値引きをする業者は安さを売りにし、材料や施工方法がいい加減な場合があります。また、決まった金額を提示していると、本来必要な補修を行わず設定した金額分の塗装しか行わない場合も考えられます。
安さに惑わされず適切な外壁塗装を施工する為に、大幅な値引きをする業者は信用できないと考慮する必要があります。
会社情報をはっきりと答えない
三つ目は、会社情報をはっきりと答えない訪問業者は信用できません。
実際に運営実績があるかどうかが不確かで、本当に存在している会社なのか確信できません。そのため、訪問販売業者に「ネットで会社情報を調べたいので名刺かチラシをください」と言ってみると良いかもしれません。
本当に運営実績がある訪問販売業者なら会社情報を調べられても困らないので、名刺やチラシを受け取れるでしょう。名刺やチラシを貰えない訪問販売業者は、騙す目的で外壁塗装を勧めていると判断できるかもしれません。
会社情報を答えない訪問販売業者には注意し、名刺やチラシなど会社情報が確認できるものを提示してもらいましょう。
勝手に屋根に上って点検しようとする
四つ目は、勝手に屋根に上って点検しようとする訪問販売業者に注意しましょう。
突然訪ねて来て点検を依頼していないのに、勝手に屋根に上って点検しようとする業者は危険です。勝手に屋根に上った際に破損していない屋根瓦をわざと割って、修理が必要と迫ってくる可能性があります。
特に屋根は自身で確認するのが困難で、屋根が破損しているかどうか指摘されるまで気付かないケースがあります。悪質な訪問販売業者は、自身で確認が困難な屋根を利用するのです。
許可もなく無断で屋根に上る行動は悪質で不法侵入に該当する可能性もあります。断っても屋根に上ろうとする場合は、写真や動画で記録し警察に通報するなどの対処も必要になるかもしれません。
工事完了前に支払い請求する
五つ目は、工事完了前に支払い請求する訪問販売業者には注意しましょう。
工事が完了する前に支払ってしまうと、工事が行われないままお金だけ返って来ない可能性があります。また、手抜き工事になり、必要な工事を行ってもらえないケースもあります。
優良業者であれば、支払い請求時期は必ず工事完了後にお客様にご納得いただいてからの請求になります。そのため、気を付けていただきたい信頼できない業者の請求方法がこちらになります。
- 施工前に全額支払い
- 施工前に工事費半額以上の支払い
以上のように、悪質な訪問販売業者は先にお金を手に入れようとします。
支払時期は契約前に確認し、工事完了前の支払いの場合は契約しない方が賢明かもしれません。
見積書を詳細に記載していない
六つ目は、詳細に記載されていない見積書は注意が必要です。
見積書の工事内容が簡潔で数量や単位に「一式」表記を多用していると、何の項目にいくらの費用が必要なのか判断できません。工事にかかった細かな費用を判断できない為、工事の工程を省いても分からない場合があるのです。
上記にある良い見積書の場合では、見積書だけでどのような工事が行われるのか判断しやすくなります。悪い見積書は細かな内容がわからず、見積書だけで工事内容を判断するのは難しいかもしれません。
- 赤枠=どのような工事をするのか判断できない
- 青枠=塗料グレードや塗料名がわからない
- 緑枠=「一式」表記ばかりで細かな費用がわからない
以上のように見積書で判断ができないので、契約通りの工事内容で塗料を使用して施工してくれるのか不安が残ってしまいます。
悪い見積書のような見積書を提示された場合は、良い見積書のような詳細な見積書の提示を求めましょう。それでも詳細な見積書が提示されない場合は、「契約はしない」という判断が大切かもしれません。
質問や要望に当日中の返事がない
七つ目は、お客様の質問や要望に当日中の返事がない場合は慎重に判断する必要があります。
当日中の返事がない業者は迅速に対応する誠意がなく、お客様対応に真剣でないか優先順位を低くしている可能性があります。また、外壁塗装の専門知識や経験を十分に持っていので返事ができない場合もございます。
このような業者は、工事中にトラブルが発生した場合の対応も遅れる可能性が高いかもしれません。そのため、こうした対応力の低さは、信頼を損なう要因と考えてもいいかもしれません。
- お客様対応に対して真剣でなく誠実さや迅速さに欠ける
- 専門知識や経験不足の可能性
- トラブルが発生しても対処できない
- 会社自体で対処する体制が整っていない
- 悪質な場合は最初から不利な契約に持ち込もうとしている
外壁塗装の依頼では対応の速さや誠実さを重視し、信頼のできる業者を選ぶのが重要です。
訪問販売はトラブル多数!実際にあったトラブル内容
外壁塗装工事の訪問販売のトラブルについて、国民生活センターに多数の相談がされています。
国民生活センターによる過去のリフォーム工事と点検商法の相談件数の推移はこちらになります。
▼訪問販売によるリフォーム工事▼(相談件数は2024年7月30日現在)
年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
相談件数 | 9,756 | 10,099 | 11,861 | 1,308(前年同期1,246) |
▼点検商法▼
年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
相談件数 | 7,435 | 8,165 | 12,510 | 1,760(前年同期1,092) |
以上のように、外壁塗装工事の訪問販売のトラブルは年々増加しているのがお分りいただけると思います。
国民生活センターで実際に相談のあったトラブル内容がこちらになります。
✔トラブル①
こちらのトラブルは、屋根工事の訪問販売の内容になります。
屋根は自分では確認が難しい為、見えないのをいいことに不安を煽る悪質な手口と言えるでしょう。早期の補修が必要と言われても直ぐに契約せず、他の業者にもう一度確認を依頼するのがトラブル回避の方法になります。
✔トラブル②
外壁塗装の訪問販売の手口として、保険が使えるという事例が多くあります。
保険が使えるのは自然災害で破損した場合のみになります。経年劣化などでは保険が使えないと留意いただきたいと思います。
良い訪問営業と悪い訪問営業の違い
外壁塗装の訪問販売でのトラブルは多発していますが、一般的な塗装業者も訪問して営業を行っています。
皆さまにとって全ての業者が訪問販売と感じ、良い悪いを見極めるのが難しいと思われるかもしれません。そこで、良い訪問営業と悪い訪問営業を見極められるよう違いをご紹介いたします。良い訪問営業は地元密着型で運営している塗装業者で比較しています。
▼良い訪問営業と悪い訪問営業の違い▼
項目 | 良い訪問営業 | 悪い訪問営業 |
訪問のパターン | 近隣での塗装中による訪問 (チラシだけ配布する場合もあり) |
手あたり次第に突然訪問 (しつこく訪問してくる場合もあり) |
営業方法 | 丁寧な説明があり、考える時間を与える | 不安を煽り、即契約を迫る |
外壁調査の丁寧さ | 30分~1時間かけて入念に調査 | 簡易的か全くなし (いきなり見積書提示の場合もあり) |
信頼性 | 地元密着型で実績や口コミが確認しやすい | 住所が不明確な業者もあり、悪質業者も存在する |
価格設定 | 適正価格 | 安さを強調 |
工事の品質 | 使用塗料や施工方法を丁寧に説明し、品質が高い場合が多い | 使用塗料や施工方法が曖昧で、仕上がりに問題があるケースが多い |
契約後のトラブル | 工事内容が明確でトラブルは比較的少ない | 工事内容が不明確でトラブルが起こりやすい |
口コミ・評判の確認 | 口コミや評判が確認しやすく、優良業者と判断できる | 名前を検索しても情報が少ない場合や、悪い口コミが目立つ |
以上のように比較すると、良い訪問営業と悪い訪問営業では信頼度が違ってきます。
皆さまのお住まいに外壁塗装の訪問販売が来た際は以上の表で比較し、信頼できる業者に依頼していただきたいと思います。
悪質な訪問販売業者へ外壁塗装を契約してしまった場合に取るべき行動3つ
もし悪質な訪問販売業者へ外壁塗装を契約してしまった場合、取るべき行動が3つあります。
- クーリングオフを活用する
- 外壁塗装が完了するまで完了書にサインしない
- 第三者機関へ相談する
泣き寝入りせず悪質な訪問販売業者には適切な対処ができるようご紹介いたします。
クーリングオフを活用する
悪質な訪問販売業者と契約してしまった場合、クーリングオフを活用しましょう。
クーリングオフとは訪問販売で契約した場合、契約後8日以内であれば消費者側が無条件で契約を解除できる制度になります。
クーリングオフの具体的な内容がこちらになります。
- 期間:契約書面を受け取った日から8日以内
- 方法:契約解除の意思表示を内容証明郵便などで行う。書面に「契約を解除します」と記載し、契約日や契約内容を明記して送付する。
- 費用:契約解除に費用は不要。既に支払った場合の代金は全額返金される。
クーリングオフは店舗での契約は対象外になり、訪問販売のみで適用されます。
もし契約後すぐに工事を開始していても、8日以内であれば工事中でも契約を解除できます。また、業者負担で住宅を工事前の状態に戻すことも可能になります。
悪質な訪問販売業者と契約してしまった場合、契約から8日以内ならクーリングオフが活用できると覚えておくといいでしょう。
外壁塗装が完了するまで完了書にサインしない
外壁塗装では完了書と言って、「工事が無事終わり仕上がりに納得しました」と認める書面があります。
お客様がご納得しサインしていただくことで、工事に納得していただいた証明にもなる書面になります。そのため、外壁塗装工事が完了するまでは、絶対に前もってサインしないようお願いいたします。
業者の中には、「決算の都合で完了書だけ先にサインしてください!」とサインを急かす業者も存在します。そのような悪質な業者は、サインをした時点で塗装や仕上げをせずに外壁塗装を終える可能性もあります。
完了書へのサインは、しっかりと工事の仕上がりに納得した上でサインする必要があるとお考えいただきたいと思います。
第三者機関へ相談する
悪質な訪問販売業者と契約してしまった場合、アドバイスを受けることができる相談窓口があります。
以下の窓口に相談すると、適切なアドバイスや対応策を得るのが可能になります。
- 国民生活センター:消費者のトラブルに関する情報や相談窓口がある
- 消費生活センター:全国各地に設置され、消費者のトラブルに関する相談窓口。消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターに繋がる。
- 消費者庁:消費者のトラブルに関する情報提供や相談を受け付けている
- 弁護士:法的な助言や対応をしてくれる。日本弁護士連合会の弁護士紹介サービスを利用すると、トラブル内容に詳しい弁護士を紹介してくれる。
外壁塗装の訪問販売のトラブルに関して以上のように相談できる窓口があります。しかし、弁護士に相談する場合は相談費用が必要になります。
これらの窓口に相談すると適切なアドバイスを受け、必要な手続きを行うことができます。外壁塗装の訪問販売のトラブルでお困りの際は、早めに相談し適切な対処を行いましょう。
昔と違って悪質な訪問販売は減ってきている
昔と違って悪質は訪問販売は減ってきているかもしれません。
昔の訪問販売業者は契約を取る為に手あたり次第にアポなし訪問を行い、「家が崩れる」など強引な営業手法が多くありました。しかし、2000年代以降に消費者保護の法律が一層強化され、法律での取り締まりも厳しくなりました。また、インターネットの普及によって、消費者が悪質業者の手口の情報を得ることができるようになったのも要因かもしれません。
▼昔と今の違い▼
項目 | 昔(2000年以前) | 今(2000年以降) |
規制の有無 | 規制が緩く、悪質業者が容易に活動可能 | 規制強化で不透明な契約や施工が法律で取り締まられる |
消費者の認識 | 悪質業者に対する知識が少なく、騙せれやすい | インターネットや自治体の啓発で、業者選びに慎重な消費者が増加 |
業者の見極め | 情報が少なく、優良業者の判断がしにくい | ネットで口コミ評価が確認でき、優良業者を選ぶ環境が整っている |
以上のように悪質な訪問販売は、法規制の強化や消費者意識の向上で減少している可能性があります。訪問販売では多少契約を急かされる場合もあるかもしれませんが、ご自身で見極めるのが重要かもしれません。
しかし、現在でも一部に巧妙な手口で騙そうと企む悪質な訪問販売が存在しています。そのため、情報を確認し信頼できる業者を選ぶのが重要であるとお考えいただきたいと思います。
まとめ
外壁塗装の訪問販売で話にのってはいけない特徴が7つあります。
- 契約を急かせる
- 大幅な値引きをする
- 会社情報をはっきりと答えない
- 勝手に屋根に上って点検しようとする
- 工事完了前に支払い請求する
- 見積書を詳細に記載していない
- 質問や要望に当日中の返事がない
実際にあったトラブルなどを確認し、騙されないように対策するのが大切です。
しかし、外壁塗装の訪問販売では、良い訪問営業と悪い訪問営業があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身で信頼できる業者を見極められる力を備えるのが重要です。
もし悪質な訪問販売業者へ外壁塗装を契約してしまった場合、取るべき行動が3つございます。
- クーリングオフを活用する
- 外壁塗装が完了するまで完了書にサインしない
- 第三者機関へ相談する
適切な対処を行っていただきたいと思います。
外壁塗装の契約は決して慌ててする必要はありません。じっくり考え、ご自宅に合った施工ができる業者をお選びいただけますようお願いいたします。