「汚れた外壁をキレイにしたい」
「できれば家にあるもので簡単に掃除したい」
といったお困りはありませんか?
昔はキレイだった外壁に年数とともに汚れが付くと、外壁の掃除を考えられる方も多いでしょう。
結論、築年数によって自分で外壁の掃除をするべきかプロに依頼すべきかが変わります。
築10年以内、もしくは前回塗装から10年以内ならご自身で掃除をされても問題ないでしょう。
ですがそれよりも年数が経過した外壁の掃除は、表面の塗料が剝がれてしまうためおすすめしません。
実際に筆者もこの記事を作るにあたり、自宅の外壁を掃除して本当にキレイになるか検証してみました。
前回塗装から15年近く経過したモルタル外壁の掃除をしたところ、コケなどの汚れは取れましたが外壁塗料が剝がれてしまい洗った箇所だけ外壁が暗く変色してしまいました。
塗料が剝がれることで見た目が悪くなるのはもちろん、外壁の保護効果が少なくなり外壁を痛めてしまいます。
ですが比較的新しい外壁なら掃除する価値はあると思います。
そこでこちらのページでは以下の内容を紹介します。
- 自分で外壁の掃除をする方法と注意点
- 実際に外壁の掃除をした結果の検証内容
- 掃除しても取れない汚れの正体
- プロへの依頼を視野に入れるべき状況
掃除をすれば確かに一時的な汚れはとれますが、長い目で見ると外壁を傷つけている可能性があります。
一級塗装技能士監修のもと、外壁の正しい掃除方法の真相についてお話します。
1.自分で外壁の掃除をする方法
1-1.やわらかいスポンジと水を用意
1-2.水を含ませたスポンジで外壁を洗う
1-3.落ちにくい汚れは外壁専用の洗剤で洗う
2.外壁の掃除をする上での4つの注意点
2-1.築10年以上は外壁の掃除はNG
2-2.高圧洗浄の強すぎる水圧はNG
2-3.洗剤のすすぎ残しはNG
2-4.転落の恐れがあるため高所作業はNG
3.実際に外壁の掃除をしてみた結果を検証
3-1.まずは外壁の水洗いで検証
3-2.中性洗剤を薄めて外壁の掃除を検証
3-3.掃除後の外壁の検証結果
3-4.掃除をすることで逆に外壁が暗く変色する場合もある
4.掃除しても取れない外壁の汚れの原因
5.掃除しても取れない汚れはプロへの依頼を視野に入れましょう
5-1.外壁洗浄業者
5-2.外壁塗装業者
6.外壁の掃除が必要とお考えなら南大阪ペイントセンターへご相談ください
7.まとめ
1.自分で外壁の掃除をする方法
自分で掃除をする方法は、何も難しいことはしません。
家にあるもので誰でも簡単にできます。
✓外壁の掃除の3ステップ
1.やわらかいスポンジと水を用意
2.水を含ませたスポンジで外壁を洗う
3.落ちにくい汚れは外壁専用の洗剤で洗う
1-1.やわらかいスポンジと水を用意
掃除に用意するもの
・やわらかいスポンジ
・水
以上2点のみです。
市販の外壁専用洗浄もありますが、ここでは洗剤を使用せず水洗いを行います。
ちなみにスポンジは硬めのものだと外壁をキズつけるため、やわらかめのスポンジをご準備ください。
ご自宅で使用されているような、食器用や浴室用のスポンジで問題ないです。
1-2.水を含ませたスポンジで外壁を洗う
スポンジに水を含ませて、気になる外壁の汚れを洗いましょう。
このとき強く擦りすぎると外壁の塗膜も一緒に取れる可能性があるので、スポンジでやさしく汚れを取り除きましょう。
1-3.落ちにくい汚れは外壁専用の洗剤で洗う
掃除で取れる汚れなら、水洗いだけでもほぼ落ちます。
それでも汚れが残ったり落ちにくい汚れの場合は、外壁用の洗剤を使用するのも手です。
筆者も調べましたが、外壁専用洗剤はホームセンターや一部のドラッグストアでも取り扱っていました。
ですが、安価なものでも1,000円近くしたので、購入するのに戸惑いました。
「外壁用の洗剤が手に入らない」「わざわざ買うのは勿体ない」
そういった場合でも大丈夫です。
ご自宅にある中性洗剤を薄めれば代用可能です。
中性洗剤をぬるま湯で10~20倍に薄め、やさしく汚れを取り除きます。
ただし後述しますが、洗剤のすすぎ残しは塗膜を傷める可能性があるため、すすぎは入念に行いましょう。
そのため、基本的に洗剤は使用せずに水洗いを推奨しています。
「外壁のカビにはカビ落とし洗剤や漂白剤を使えば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、おすすめできない方法です。
塗膜の仕上げを劣化させてしまう可能性が非常に高く、使用は控えていただくようにお願いしています。
2.外壁の掃除をする上での4つの注意点
外壁の掃除を自分でする上の大前提として4つの注意事項を押さえましょう。
そもそもこの注意事項を守らないと、キレイな外壁を手に入れる以前に塗膜を痛めたり大ケガに繋がります。
✓外壁の掃除の4つのNG
1.築10年以上は外壁の掃除
2.高圧洗浄の強すぎる水圧
3.洗剤のすすぎ残し
4.高所作業
2-1.築10年以上は外壁の掃除はNG
築10年以上、または前回塗装から10年以上経過した場合は外壁の掃除はやめておきましょう。
なぜならば10年を目途に外壁の塗膜が劣化するため、掃除をすることで塗膜の劣化を進行させる可能性があるのです。
外壁塗料の中に含まれる樹脂が紫外線によって分解され、残った顔料が粉状になって外壁表面に出てきます。
この状態をチョーキング現象といいます。
チョーキングがある状態で外壁をスポンジで擦ると、その部分だけ塗膜が薄くなって掃除した箇所と掃除していない箇所で見た目に違いがでるのです。
塗膜が薄れるということは外壁の保護効果も薄れるため、結果的に外壁のキズつけることになります。
せっかく洗浄してキレイになるどころか、洗った部分が悪目立ちして塗膜を劣化させてしまうのです。
目安としては築10年以上(前回塗装から10年以上経過)ですが、壁に触れたときに粉っぽいものが付着したら掃除は控えたほうが賢明です。
2-2.高圧洗浄の強すぎる水圧はNG
家庭用高圧洗浄の強すぎる水圧で洗浄するのは控えていただいた方が良いです。
理由は強すぎる水圧は外壁塗膜を傷める可能性があるからです。
硬めのブラシの使用を控えていただくと同様に、強すぎる力で洗浄すると塗膜にキズがつき、そこから湿気や雨水が入り込む危険性があります。
ホースで水をかける程度の力なら問題はないですが、激しく水しぶきが出るような高水圧での洗浄は控えていただいた方が賢明です。
ちなみに、塗装後間もないときに高圧洗浄するのは特に控えていただきたいです。
その理由は家庭用の威力の低いものであっても高圧洗浄をすると、塗料に含まれる成分が反応して、泡のように表面に出てくるからです。
基本的に高圧洗浄は注意が必要と覚えておきましょう。
2-3.洗剤のすすぎ残しはNG
外壁用洗剤や、中性洗剤を使用された場合はしっかりとすすぐようにお願いします。
少しでも洗剤の成分が外壁に残っていると、そこから塗膜が劣化する可能性があります。
弊社では原則水洗いを推奨しているのはこのためです。
ですがしっかりと洗い流していただけるなら洗剤の使用も問題ないのでご安心ください。
2-4.転落の恐れがあるため高所作業はNG
高所作業は転落の恐れがあるため大変危険です。
届かない高所は無理をせず安全第一で行いましょう。
高所からの汚れから身を守るため、ヘルメット・ゴーグル・手袋といった保護具は必須です。
もしも脚立を使用した作業の場合は、必ず2人以上で行いましょう。
最近では高所用の伸縮ブラシなどもホームセンターで簡単に手に入りますので、上手く活用したいですね。
基本的に高所作業は様々なリスクがあるので、無理は禁物です。
3.実際に外壁の掃除をしてみた結果を検証
ここまでで、一級塗装技能士の資格をもつ営業の方に教えていただいた掃除に関する注意点を紹介させていただきました。
では教えていただいた掃除方法を実践して本当に外壁がキレイになるのか、実際の筆者の住居の外壁を掃除して検証してみました。
ここで筆者の簡単なプロフィールの紹介です。
・塗装会社の事務員
・築38年のマンション在住(前回塗装から15年以上経過)
・掃除は苦手で基本的にお掃除ロボットや食洗機まかせの生活
塗装会社に勤めていますが事務職なので専門知識はあまりなく、いつも元職人の方や塗装技能士の資格をもつ先輩社員に外壁の知識を教えていただいています。
そんな素人同然で掃除が苦手な筆者が、本当に水洗いや家にあるもので外壁がキレイになるのか検証したいと思います。
築38年のマンションで外壁はモルタル。
白色の外壁塗料で凹凸のあるポコポコとした外壁です。
入居時に不動産屋さんに塗装歴を聞くと「15年くらいは経っている」とのことで、本来は掃除に適さない年数です。
本当は塗膜のことを考えると掃除しない方がいいかもしれませんが、どうしても汚れが気になるので完全自己責任で検証していきます。
3-1.まずは外壁の水洗いで検証
入居して4か月くらい経つのですが、ずっと気になっていたベランダの汚れです。
この汚れのせいでベランダにお布団が干せず、最後まで入居を悩んだ要素の1つです。
緑っぽい汚れなので、おそらくコケとカビがまざったものでしょうか。
果たして水洗いで本当に落ちるのか、試していきます。
用意するスポンジはこちら。
自宅の食器用スポンジとしてストックしてあった100円ショップの3つ入りのスポンジです。
さっそく水を含ませたスポンジで軽く汚れを浮かすように擦ると…
意外と取れました…!
こびりついて取れないと思っていましたが、白いスポンジにごっそりと汚れが移っていますね。
汚れがだいぶ浮き出たので、軽量カップに入れた水道水で軽く流しました。
気になっていた緑色の汚れが取れました!
しかし水を流した床を見てみると、白い水がたまっています。
今回の検証では洗剤は使用せず水しか使用していません。
色からしても塗料の成分(顔料)も一緒に流れてしまったようです。
やはり築年数が経過した外壁を洗うと、塗膜も取れてしまうといったリスクがあるのですね。
完全に乾燥してからのビフォーアフター比較です。
緑色の汚れはとれたものの、元々塗料が剝がれてグレーっぽくなっている部分が悪目立ちしたように感じます。
マンションなので中々自分の意思では実行に移せませんが、ここまで外壁が傷んでいるなら掃除というより塗装した方が良いように感じます。
3-2.中性洗剤を薄めて外壁の掃除を検証
床側の汚れは水洗いでは落ちにくかったので、自宅にある中性洗剤を薄めて検証します。
今回使用する洗剤はこちら、ウタマロクリーナー。
「家中のおそうじこれ1本」というキャッチフレーズどおりの素晴らしい働きをしてくれる、筆者の生活に欠かせない存在です。
念のため使えないものの覧に「外壁」と書かれていないかチェックします。問題なさそうですね。
水道水200mlにウタマロクリーナーを1プッシュした水にスポンジを含ませて洗ってみました。
水洗い同様に力をいれずに汚れを浮かせます。
水洗いよりは確かに汚れ落ちが良いです!
キレイになりました!
ビフォーアフター比較です。
確かに汚れが落ちていることが分かりますね。
3-3.掃除後の外壁の検証結果
全体のビフォーアフター比較です。
完全に乾燥させた状態で比較したかったので、アフター写真は掃除翌日の同じ時間帯に撮影しました。
確かに気になっていた汚れは取れました。
3-4.掃除をすることで逆に外壁が暗く変色する場合もある
写真では分かりにくいですが洗った部分だけ若干色が変わってしまったことが気になります。
左側は元々汚れが付いておらず、右側にコケ汚れが付着していました。
せっかく掃除した部分がなんとなく暗く見えます。肉眼で見ても、掃除した方が暗く見えます。
試しにキレイな面の外壁をスポンジで擦ったところ、塗料の色が落ちて汚れているように見えてしまいました。
左側は元々コケなどの汚れが付いていなかったので、左側の掃除をしていない方がキレイに見えますね。
水洗いしている最中に出てきた白い塗料の水を見るかぎり、おそらく洗った部分の外壁の塗膜が取れてしまったと考えられます。
正直、外観から見えないベランダ内側の外壁だから掃除したものの、もし自分が築10年より古い戸建て住宅(前回塗装から10年以上経過)に住んでいたのであれば掃除はしなかったでしょう。
理由をまとめますと…
1.築年数が経過していると塗膜の劣化が気になる
2.掃除した部分が悪目立ちする
3.掃除したのに塗膜を痛めてしまった
比較的築年数の浅い住居であれば問題ないですが、筆者が住むような前回塗装から年数が経過している住居は掃除をされない方が賢明と思います。
そのため、冒頭にもお伝えしたとおり築年数が経過している外壁の掃除は控えた方が良いでしょう。
表面の緑色の汚れは取れましたが、外壁の細かい溝の中にある黒い汚れはまったく歯が立ちませんでした。
おそらくカビと推測されますが、このように掃除しても取れない汚れについて調べた結果を事項で紹介いたします。
4.掃除しても取れない外壁の汚れの原因
掃除をしても取れない汚れの正体について調査しました。
こちらで紹介するどの汚れでも初期段階なら自分で掃除することででキレイになる可能はあります。
以下の表に当てはめますと筆者が気にしていた汚れはカビ・コケ・藻だったことが分かります。
幸い汚れが付いてそこまで年数が経っていなかったのか掃除で取り除くことができました。
しかし前項で紹介したカビ汚れのように、年数が経過してこびり付いた汚れは自分で掃除することは困難なのでプロへの依頼を検討した方が良いでしょう。
写真
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汚れの原因
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ほこり・排気ガス | |
カビ・コケ・藻 | |
雨だれ |
5.掃除しても取れない汚れはプロへの依頼を視野に入れましょう
自分で掃除しても取れない汚れはプロの洗浄業者への依頼を検討された方が良いでしょう。
ただし築10年以上経過している外壁は、外壁洗浄業者ではなく外壁塗装業者も選択肢に入れていただいた方がいいです。
依頼先の目安としては以下です。
築年数 | 依頼先 |
築10年未満 | 外壁洗浄業者 |
築10年以上 |
外壁塗装業者
|
5-1.外壁洗浄業者
外壁洗浄業者は外壁の洗浄を専門的に扱っている業者です。
高圧洗浄機を使用せず洗浄剤やブラシなどを使用して外壁の汚れを落とします。
足場の設置を行わずに洗浄するため、費用を安く工期を短くできるのがメリットが魅力です。
✓外壁洗浄業者の一覧
5-2.外壁塗装業者
築10年以上経過しているのであれば、外壁塗装業者への依頼を検討されても良いでしょう。
「掃除を考えているだけなのに、どうして塗装業者の話になるの?」と疑問を持たれる方も多いと思います。
ですが「掃除が必要な状態=塗膜の寿命」と結びつけることができるのです。
外壁塗膜の保護効果や防水機能がある状態ですと、そもそも雨水を弾くため汚れが蓄積されません。
仮に汚れが付いても雨が降って汚れが洗い流されるのです。
汚れが外壁に留まるということは、塗膜の保護機能がなくなり雨水が外壁に染み込んでいる可能性が高いです。
そのため取れない汚れがあるという事実は、塗装の時期である可能性が高いということをご認識いただくと良いでしょう。
6.外壁の掃除が必要とお考えなら南大阪ペイントセンターへご相談ください
「掃除しても落ちない汚れがある」
「10年以上塗装をしていない」
どれか1つでも当てはまる方は、南大阪ペイントセンターへご相談いただけますでしょうか。
弊社は塗装会社ですので提案するのは塗装のみと思われるかもしれませんが、お客様へ必要な工事しか提案しません。
実際に塗装はせずにコーキング工事だけをした事例、部分的な雨漏り補修のみをした事例などもあります。
掃除が必要と感じる外壁汚れのお悩みをもつ方の多くは、外壁塗装が必要だったケースがほとんどです。
まずは外壁調査だけでも無料訪問させていただいていますので、お気軽にご相談ください!
南大阪ペイントセンターでは塗装後も、キレイな外観が維持できるように保管用塗料をお渡ししています。
塗装箇所ごとに異なる塗料を使用しているので、可能な限りすべての塗料をお渡ししています。
外壁に小さな傷が付いてしまった場合や汚れてしまった場合、その箇所を隠す目的でご使用ください。
たとえばですが自転車が倒れたりお子さまのボール遊びで外壁に傷が入ってしまう、そういった時に是非ご活用ください。
その他、DIYなどに使用する家庭用塗料としてご利用いただけます。
時間経過とともに塗料表面が乾燥しますが、棒などでつついて液体が残っていれば部分塗装ぐらいなら可能です。
もし廃棄する場合は完全に乾燥させてから、自治体の廃棄方法に従って処分してください。
処分にお困りの際はご連絡をいただければ引き取りに伺いますので、ご安心ください。
7.まとめ
- 自分で外壁の掃除をする3ステップ
1.やわらかいスポンジ・水を用意
2.水を含ませたスポンジで外壁を洗う
3.落ちにくい汚れは洗剤を使用 - 外壁の掃除の4つのNGポイント
1.築10年以上は外壁の掃除
2.高圧洗浄の強すぎる水圧
3.洗剤のすすぎ残し
4.高所作業 - 落ちない汚れは洗浄業者か塗装業者へ相談する
掃除自体はとても手軽で簡単なのですが、誤った知識で掃除をすると大切な外壁を痛めてしまう可能性があります。
築10年を目途に、掃除だけで問題ないのか外壁塗装が必要なのかが変わります。
お住まいの外壁の状態を見極めて、正しい方法で綺麗な外壁が手に入れられるお手伝いができればと思っています。
どんな些細な疑問点でも解決に向けて最善を尽くしますので、お気軽にご相談いただけますと幸いです。