外壁塗装の工事は、天候に左右されます。雨が降るとどうなるのか心配される方もいらっしゃると思います。
結論!雨が降ると外壁塗装の工事はできません。
雨が降っているのに外壁塗装をすると、施工不良の原因になってしまうからです。また、雨が降った後の水滴が付着している外壁にも、塗料を塗布するのはNGです。
当コラムでは、雨が降る前や降った後の外壁塗装の可否についてもご紹介いたします。
- 雨の日に外壁塗装ができない3つの理由
- 雨の日でも可能な外壁塗装の工程
- 塗料を塗った後雨が降ったらどうすれば良いのか
- 雨後の外壁セルフチェック方法
- 外壁塗装の雨に関する5つの疑問!Q&A
雨がもたらす外壁塗装への影響についてご理解いただき、不安を解消できるお手伝いができれば幸いです。
1.雨の日に外壁塗装ができない3つの理由
1-1.塗料が雨で流れ耐久性が低下
1-2.塗膜が下地に密着せずひび割れや剝離の原因
1-3.乾く前の塗膜に雨水の跡が残り仕上がりが悪くなる
2.雨の日でも可能な外壁塗装の工程
2-1.足場の組立・解体
2-2.飛散防止シートの設置
2-3.高圧洗浄
3.塗料を塗った後雨が降ったらどうすれば良いのか
3-1.塗料を塗って3時間後であれば大丈夫
3-2.3時間以内に雨が降ったらもう一度塗り直す
4.外壁は問題ない?雨が降った場合のセルフチェック方法
4-1.外壁を軽く擦る
4-2.外壁に雨の跡が付いていないか
4-3.塗膜が薄く下地が見えていないか
4-4.ツヤが落ちていないか
5.外壁塗装の雨に関する5つの疑問!Q&A
5-1.朝に雨が降って昼に止んだら昼から塗装できるの?
5-2.工事の途中で雨が降ると中断するの?
5-3.雨が降りそうな場合は塗装できるかいつ判断するの?
5-4.雨で工期が延びたら追加料金は必要?
5-5.目地のコーキングを外した後に雨が降っても大丈夫?
6.まとめ
雨の日に外壁塗装ができない3つの理由
雨の日に外壁塗装ができない理由は、施工不良の原因になるからです。どんなに急ぎの工事だとしても、雨の日の外壁塗装はNGです。
どのような施工不良が発生するのかご紹介いたします。
塗料が雨で流れ耐久性が低下
塗装中や塗装後に雨が降った場合、乾燥が不十分で塗料が流れて耐久性が低下する恐れがあります。
塗料は希釈率が決まっていて、決められた希釈率を守って塗料と配合します。そこに雨水が混ざってしまうと、希釈率を守っていても塗料の濃度が薄くなってしまうのです。
その為、塗料を塗っても外壁を保護できず耐久性が低下しています。塗料が薄くなっているので塗りムラも発生し、施工不良となる可能性があります。
- 雨が降って塗料が流れる
- 雨に混ざった不純物が塗料の品質を低下する
明らかに塗料の薄い箇所がある場合は、手直しを依頼する必要があります。
塗膜が下地に密着せずひび割れや剝離の原因
雨の日や外壁が乾燥しないまま塗装すると、塗膜が下地に密着せずひび割れや剥離を引き起こす原因になります。
塗料は適切な乾燥時間を必要とします。雨が降っていると、塗料が十分に乾燥する前に水分が塗膜に混ざってしまう可能性があります。その為、塗膜の質が低下して、ひび割れや剝離のリスクが高くなってしまうのです。
- 適切な乾燥時間を確保できない
- 湿った外壁への塗布が塗料の粘着性を低下する
以上のことが要因でひび割れや剝離が起きる為、雨の日の外壁塗装は避ける必要がございます。
外壁塗装時の雨について不安な場合は、事前に雨の日はどんな対処をするのか業者に確認しておくと安心かもしれません。
乾く前の塗膜に雨水の跡が残り仕上がりが悪くなる
塗料が乾く前に雨が降ると、塗膜に雨水の跡が残り仕上がりが悪くなってしまいます。
雨水が塗膜に浸透してしまい、ポツポツと雨水の跡が外壁に残ってしまうかもしれません。美観に悪影響を及ぼすのは勿論ですが、雨水の跡が原因で剥がれなどの施工不良を起こす可能性もございます。
突然の雨の場合もあるので、塗装中に雨が降ってきた場合は塗装した箇所を養生で保護しているか確認しましょう。
雨の日でも可能な外壁塗装の工程
雨の日は塗装できないとお伝えしましたが、塗料の塗布以外の作業では可能な工程もございます。
- 足場の組立・解体
- 飛散防止シートの設置
- 高圧洗浄
雨が降っているのに作業をしていると慌てることなく、どの工程を行っているのか確認するのが重要です。もしかしたら、雨の日でも可能な工程の作業かもしれません。
それでは、詳しくご紹介いたします。
足場の組立・解体
雨の日でも足場の組立・解体は作業可能です。
足場の組立・解体は、直接お客様の住宅に触れるわけではありません。外壁塗装を行う際に必要な足場を住宅の周りに組立・解体する作業です。
その為、外壁には何の影響も与えず、作業を行えるのです。
ただし、大雨の日など職人さんへの危険がある場合は、足場の組立・解体の作業は行いません。安全第一にお客様の住宅の塗装が完成するよう、ご理解いただきたいと思います。
飛散防止シートの設置
雨の日でも飛散防止シートの設置は可能です。
飛散防止シートは塗料が飛散しない為に、足場の周りにかけるメッシュシートとなります。こちらも足場の組立・解体と同様、住宅に影響を与えず作業ができるので問題なく行えます。
飛散防止シートは、塗料の飛散を防止するのに欠かせないものとなります。設置が雨の日で面倒だからと業者が必要ないと言っても、必ず設置するようにしましょう。
高圧洗浄
雨が降っていても、高圧洗浄は作業可能です。
高圧洗浄は、外壁の汚れや古い塗膜を洗い流す作業です。洗い流す作業の為、雨が降っていても外壁の仕上がりに影響を与えないのです。
雨の日の高圧洗浄は、近隣の洗濯物へ汚水が飛散するのを気にしなくても良いという利点があります。雨の日だと洗濯物を外に干さない家庭が多い為、外壁を洗い流すのに都合が良いかもしれません。
高圧洗浄作業も、大雨で危険を伴う場合は作業を行わないケースもございます。大雨で危険だという判断は業者が行い、作業の中止の連絡をさせていただいます。ご理解いただけますよう、お願いいたします。
塗料を塗った後雨が降ったらどうすれば良いのか
塗料を塗った後に雨が降ったら、塗った外壁が問題ないのか気になると思います。
塗料を塗った後に雨が降っても大丈夫な場合と、手直しが必要になる可能性がある場合の目安をご紹介いたします。
塗料を塗って3時間後であれば大丈夫
塗膜は基本的に3時間程で硬化し乾燥してきます。
塗料を塗ってから3時間以上経過していたら、雨が降っても塗料の品質が低下することはないかもしれません。しかし、季節や温度によって乾燥時間は異なるので注意が必要です。
外壁塗装の最適温度である15~30℃の過ごしやすい季節は、塗料を塗った後3時間程で乾燥すると考えていいでしょう。寒い冬や高温でも湿気の高い夏は、乾燥に時間がかかると考慮していただければと思います。
3時間以内に雨が降ったらもう一度塗り直す
塗料を塗った後3時間経たずに雨が降った場合は、季節や温度に関係なく雨で塗料が流れる心配があります。雨で塗料が流れた場合は、塗り直しを行います。
塗料が雨で流れると必要な耐久性が確保できません。施工業者に「塗布後3時間経たずに雨が降ったが手直しの必要はないか」と聞いて確認しましょう。
業者が点検して手直しが必要な場合は、適切な手直しを行ってくれるでしょう。勿論、手直しによる追加料金は必要ございません。
季節や温度によって乾燥時間は異なりますが、塗布後直ぐに雨が降って来たら業者に確認してもらいましょう。
外壁は問題ない?雨が降った場合のセルフチェック方法
外壁塗装中に雨が降ってしまった場合、外壁に問題ないか心配になると思います。必ず業者に確認するのが重要ですが、自分で簡単にチェックして不安を少しでも取り除ける方法をご紹介いたします。
ただし、自分で簡単にできるセルフチェック方法の為、確実に判断するには業者に確認してください。
外壁を軽く擦る
外壁を軽く擦って、塗料が手に付かないか確認してください。力を入れて擦ってしまうと、塗装した外壁に傷を付けてしまう可能性があるので注意が必要です。
軽く擦って塗料が手に付かない場合は、塗膜が乾燥した後に雨が降っているので問題ないでしょう。塗料が手に付いてしまった場合は、塗膜が乾く前に雨が降った可能性があるので業者に確認してもらいましょう。
- 塗料が手に付かない(塗膜が乾燥している)
- 塗料が手に付く(塗膜が乾燥していない)⇒業者に確認してもらう
外壁に雨の跡が付いていないか
雨が降った後の外壁に、雨の跡が付いていないか確認しましょう。
外壁にポツポツと雨跡が付いていたり筋のような跡が付いている場合は、塗膜が乾燥する前に雨が降った可能性があります。
業者に確認し、必要な手直しを行ってもらいましょう。
塗膜が薄く下地が見えていないか
雨が降った後の外壁を確認して、塗膜が薄く下地が見えていないか確認しましょう。
明らかに下地が透けて見えていたりムラがはっきりと分かる場合は、雨で塗料が流れてしまった可能性が高いです。
業者に手直しを依頼して、適切な補修を行ってもらいましょう。
ツヤが落ちていないか
雨が降った後の外壁のツヤが落ちていないか確認してください。
雨が降る前は外壁にツヤがあったのに雨が降った後にツヤが落ちた場合は、雨で塗料が流れた可能性があります。ツヤが落ちたということは見た目だけでなく、十分な耐久性を確保できていません。
業者に相談し、補修を行ってもらいましょう。
外壁塗装の雨に関する5つの疑問!Q&A
外壁塗装で雨が降ると、皆様がお考えの疑問点はどのようなことでしょうか?
皆様の疑問が解決するよう、5つの疑問にお答えさせていただきます。
朝に雨が降って昼に止んだら昼から塗装できるの?
A:朝に雨が降っていて昼から晴れてきても、外壁塗装はできません。
昼からの天気が晴れだとしても、朝に雨が降っていると外壁は乾いていない可能性が高いです。外壁が十分に乾燥せず湿気があると、塗料を塗るのは不可能です。外壁に湿気がある状態で塗料を塗ると、ひび割れや剥がれの施工不良を起こす危険があります。
外壁が十分に乾燥するのを待つ必要があるので、朝に雨ならその日の塗装を行わないと考慮いただきたいと思います。
工事の途中で雨が降ると中断するの?
A:工事の途中で雨が降って来たら、工事は中断します。
雨が途中で降ってきたのに工事を続けることはありません。少しの雨だから問題ないというのも決してないので、速やかに工事を中断する必要があります。
また、塗料を塗ってしまっている箇所は、養生して雨から守る対策を行います。
以下のような業者には気をつけていただきたいと思います。
- 小雨で止みそうだから作業を続ける
- 切りの良いところまで完成させる
- 塗った箇所を保護しないで帰ってしまう
工事の途中で雨が降ってくると水分や湿気が原因で、塗装の品質に悪影響を及ぼす可能性があります。速やかに工事を中断し、塗布箇所を保護しているか確認しましょう。
雨が降りそうな場合は塗装できるかいつ判断するの?
A:確実に次の日は雨と決まっていたら前日に、予想しにくい場合は当日の朝に判断します。
前日に雨の予想なら、工事の前日に中止の連絡をいたします。予想がつきにくい天候の場合は、当日の朝に工事の可否を判断し連絡いたします。
なるべくお客様にご提案したスケジュール通りに進めて行けるよう、工事の可否のご連絡が当日になる場合もございます。天候の状況によって、急なスケジュール変更にご対応いただく場合もございます。申し訳ございませんが、ご理解いただけますようお願いいたします。
雨で工期が延びたら追加料金は必要?
A:南大阪ペイントセンターでは雨で工期が延びても追加料金は頂戴いたしておりません。
外壁塗装は屋外で行う作業の為、雨が降る可能性を見越してスケジュールを立てています。その為、多少の雨で工期が延びても、雨が原因で追加料金を請求することはないのです。
しかし、中には雨で工期が延びたので追加料金が必要と言ってくる業者がいるかもしれません。追加料金を請求されても対応できるよう、必ず契約時に雨で工期が延びた場合の追加料金について確認しておきましょう。
また、契約書に雨で工期が延びた場合の追加料金に関する記載が無いか、確認しておくのが重要です。
目地のコーキングを外した後に雨が降っても大丈夫?
A:基本的に雨が降るのは良くない
目地のコーキングを外した後に雨が降るのは、基本的に好ましくありません。その為、雨が予想される天気の場合は、作業は行いません。急な雨が降ってきた場合は、目地の上から養生テープで保護し雨が入らない対策を行います。
雨天や雨予報の場合は、コーキングは外さないよう作業を中止する必要がございます。
ただし、オートンサイディングシーラントなどの油性のコーキングの場合、打ち終わった後は雨で流される心配はありません。
オートン系のコーキング材は湿気に反応して硬化するので、コーキングを打ち終わった後は雨が降って湿気がある方が乾燥には良い
南大阪ペイントセンターでは、全て油性のコーキングを使用しているので雨に強く心配はありません。
急な天候の変化は予想できませんが、悪天候が予想される日は作業をストップする必要があります。経験がある施工実績の多い塗装業者に依頼すると、適切に工事を進めてくれるでしょう。
まとめ
外壁塗装は雨の日でも可能な工程はございますが、基本的に作業はできません。
一般的に塗料は3時間程で硬化してきますが、季節や温度によって異なるので注意が必要です。
外壁塗装の雨に関する疑問について、以下の内容をご参考にしていただければと思います。
- 朝に雨が降って昼に止んでも塗装はできない
- 雨が途中で降って来たら工事は中断する
- 工事の判断は、雨が確実に降るなら前日・予想しにくい場合は当日
- 雨で工期が延びても追加料金は頂かない
- 目地のコーキングを外した後に雨が降るのは避けた方が良い
外壁塗装中に雨が降って来た場合に、自分でできるセルフチェック方法がございます。あくまで目安のチェック方法の為、必ず施工業者に確認してもらいましょう。