木造住宅に多いモルタル外壁!コンクリートとの違いや補修事例を解説

木造住宅に多いモルタル外壁!コンクリートとの違いや補修事例を解説
「モルタルの外壁ってなに?どんな特徴がある?」
といった疑問を解決します!

▼主な外壁材の種類▼

外壁材 特徴
モルタル(塗り壁)今回はこの項目について解説! 砂・水・セメントに混ぜて、外壁を作る塗り壁
サイディングボード 外壁の約9割のシェア率 パネル型の外壁材
ALC(軽量気泡コンクリート) 耐火性と防音性に優れ軽量

木造住宅に使用される外壁材の1つであるモルタル
砂と水をセメントにまぜ練り合わせて形成される外壁材で、塗り壁ならではの意匠性の高さが魅力ですが一方でひび割れしやすいといったデメリットも存在します。

そこで当ページではモルタルについて以下の内容を解説します。

当コラムで紹介する内容
  • モルタルの特徴
  • 木造モルタルに必須のひび割れ補修
  • モルタル外壁のメンテナンス事例

このページをご覧いただくと、外壁材の1つであるモルタルの特徴や、モルタルのメンテナンスについて詳しく知ることができます。

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監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

1.モルタル造とは?

外壁材のモルタルについて特徴を解説します。

1-1.モルタルは砂・セメント・水を混ぜた外壁材

モルタル
モルタルとは砂と水をセメントに混ぜた物です。

鉄骨や木造の柱に、構造用合板やバラ板で下地を作りその上にラス金網を貼り、その上からモルタルを厚く塗りつけて外壁を形成します。

最近では板とラス金網がセットになったラスカットという合板もあります。

1-2.モルタルとコンクリートの違い

モルタルはコンクリートと同じような材料なので非常に似ていますが、厳密には以下のような違いがあります。

種類 混ぜる材料 強度 使用シーン

モルタルの左官補修

モルタル

砂・セメント・水 建物の壁・内装の塗り壁・造作キッチン

駐車場のコンクリート工事

コンクリート

砂・セメント・水・砂利 駐車場・ビル、マンションの構造部

上記の表でもわかるようにコンクリートには「モルタルの材料+砂利」が使用されることで、モルタルよりも高い強度を実現します。

コンクリートは砂利が入ることでザラザラとした質感、一方モルタルは砂利が含まれていないのでツルツルとした質感が特徴です。

1-3.モルタルは水が染み込みやすいので防水塗装が必須

モルタルの仕上げの種類
モルタルのままでは水が浸みこみやすいので、仕上げに必ず防水塗装を行います。

塗装の種類としては、リシン・ボンタイル・スタッコ・セラミック等の吹付塗装が一般的です。

1-4.木造モルタル造はひび割れが発生しやすい

ひび割れが起きやすモルタル造
モルタルは他のサイディング・ALCなどの外壁材に比べると、ひび割れを起こしやすいです。

その理由としては、モルタル自体の重さにあります。
モルタルは今現在の新築の家ではあまり見かけませんが、ALCやサイデイングボードが普及するまでは一番一般的な外壁材でした。

しかしモルタルはそれらの外壁材に比べると、重い・工期がかかる・ひび割れを起こしやすい等の理由でほとんど使用されなくなってきています。

2.木造モルタル造のひび割れ対策

モルタルの弱点であるひび割れが起きないようにするため、建築時に目地の作ってひび割れを目地に集中させるようにします。

2-1.ひび割れ防止にあえて目地を設けるモルタル外壁もある

モルタル造の目地
こちらはボンタイル仕上げのモルタルです。

ALCやサイデイングボードの場合はボードのつなぎ目が目地となりますが、ひび割れ防止対策としてモルタル造の場合でもこのようにわざと目地を設けることがあります。

2-2.目地だけを割れやすくしてモルタル自体の割れを防ぐ

モルタル造
こちらはリシン仕上げのモルタル造です。

目地の部分は他よりもモルタルの厚みがないので割れやすくなります。

目地部分を割れやすくすることで、目地以外の外壁部分のひび割れを防ぐという役割があります。
呼び目地ともいいます。

2-3.モルタルの目地はメンテナンス時に補修


塗り替えの際はこの目地の部分をコーキングで埋めておくと、のちのち目地が割れても表面にひび割れが発生せず、雨漏りを防ぐことができます。

3.木造モルタル造の大きいひび割れはVカット補修

事前にひび割れ対策をしていても、やはりモルタルにはひび割れが付き物。

できてしまったモルタルのひび割れをどのように補修するか解説します。

3-1.大きいひび割れはコーキングだけでは補修ができない

モルタル造
目地以外のひび割れも基本的にはコーキング補修をします。
しかし大きいひび割れの場合はただコーキングを埋めるだけでは、すぐに割れてしまう可能性もあります。

よくひび割れをDIYで補修されているお住まいを目にしますが、実際は完全にひび割れを塞げていないので内部まで雨漏りしているケースが多いです。

Vカット補修の仕組み
そこでVカット工法という補修方法でひび割れを補修します。

Vカット工法の場合、表面のひび割れだけでなく奥深くのひび割れまでしっかり埋めるのでひび割れの根本的な解決ができます。

3-2.モルタルのひび割れに溝を作り補修しやすくする


ではVカット工法の工程を紹介します。

このような大きいひび割れの場合は専用の機械でひび割れ部分を削り、コーキングを充填できる面積を増やします。

モルタル造のVカット補修(コーキング充填)
削って大きくした溝に、たっぷりコーキングを充填し…

モルタル左官補修
そのままでは補修跡が目立つので、元の外壁との段差を埋めるようにしてモルタルで埋め戻します。

3-3.モルタルのひび割れ補修後は塗装で模様合わせ

モルタル造のパターン復旧
既存の外壁と凹凸や模様を合わせるように塗装をします。補修跡がより目立たなくするための技術です。
これを業界ではパターン復旧と呼びます。

モルタル造のひび割れ補修と塗装の完成
モルタル造のひび割れ補修の完了です!

Vカット工法をすることで、コーキングをするだけの補修よりもひび割れが再発しにくく、非常に有効な補修工法です。

ただしコーキングのみの補修よりも補修跡が目立つというデメリットもありますので、補修跡をいかに目立ちにくくするか職人の技量にかかってきます。

4.モルタル造はひび割れ対策の定期的な塗装が大切!

適正なメンテナンスでモルタルが長持ち
モルタルだけではなく他の外壁材も同様に、定期的な塗装でのメンテナンスが大切です!

理由としてはモルタル表面の塗装が劣化すると雨水を弾く防水性も失われます。
防水性がなくなったモルタルはコケやカビが発生したりひび割れから雨漏りが発生する可能性が高くなります。

ですのでモルタルは特に定期的な塗装工事が必要な外壁材です。

▼モルタルの外壁塗装の注意点は下記ページにまとめて紹介しています▼
モルタルの外壁塗装を徹底解説!塗装が必要かの判断方法と費用相場

モルタルの外壁はひび割れといかに上手に付き合うかがポイントです。

ひび割れの大きさや場所によっても、補修の緊急性が変わります。
ですのでモルタル外壁のことでご不安やお悩み、ご心配があれば何でもお気軽にご相談ください!

5.モルタル外壁のメンテナンス事例

南大阪ペイントセンターで施工したモルタル外壁のメンテナンス事例を紹介いたします!

松原市の雨漏り補修!モルタル外壁のひび割れ補修で雨漏り解決

松原市の雨漏り補修!モルタル外壁のひび割れ補修で雨漏り解決

価格 110万円 工事期間 15日間
塗料名 関西ペイント RSシルバーグロスSI 水性ラジカルシリコン 塗料種別 ラジカルシリコン
面積 224m2 築年数 25年

価格 110万円
工事期間 15日間

河内長野市での外壁工事(ひび割れ補修等)にかかった費用は約85万円

河内長野市での外壁工事(ひび割れ補修等)にかかった費用は約85万円

価格 85万円 工事期間 14日間
塗料名 関西ペイント RSシルバーグロスSI 水性ラジカルシリコン 塗料種別 ラジカルシリコン
面積 176m2 築年数 約15年

価格 85万円
工事期間 14日間

東淀川区でモルタル壁の外壁塗装(ご予算内の約70万円で施工)

東淀川区でモルタル壁の外壁塗装(ご予算内の約70万円で施工)

価格 63万円 工事期間 16日間
塗料名 関西ペイント RSシルバーグロスSI 水性ラジカルシリコン 塗料種別 ラジカルシリコン
面積 80m2 築年数 48年

価格 63万円
工事期間 16日間

堺市にてモルタル外壁の劣化をピンネット工法で補修させて頂きました

堺市にてモルタル外壁の劣化をピンネット工法で補修させて頂きました

価格 456万円 工事期間 14日間
塗料名 関西ペイント アレスダイナミックMUKI 塗料種別 無機フッ素塗料
面積 412m2 築年数 約35年

価格 456万円
工事期間 14日間

6.まとめ

  • モルタルは砂・セメント・水を混ぜた外壁材
  • モルタルとコンクリートの違いは材料と強度
  • モルタルは水が染み込みやすいので防水塗装が必須
  • 木造モルタル造はひび割れが発生しやすい
  • ひび割れ防止にあえて目地を設けるモルタル外壁もある
  • 大きいひび割れはVカット工法による補修を実施

モルタルは定期的な塗装でのメンテナンスが大切です!

モルタルの外壁はひび割れといかに上手に付き合うかがポイントです。

ひび割れの大きさや場所によっても、補修の緊急性が変わります。
モルタルに限らず外装のあらゆるお困りごとに対応していますので、ご不安があればどんな些細なことでも是非お声がけください!

監修者情報
監修者 榎本悟

榎本悟

一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。


監修者 橋本卓哉

橋本卓哉

雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。

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