✓ご依頼までの背景
奈良県奈良市の築23年の積水ハウスにお住まいのお客様より、弊社のホームページをご覧いただきお問い合わせフォームよりご連絡をいただきました。
「積水ハウスの見積もり金額が想定との価格の乖離があまりにも大きい」「ガスケット目地は施工可能か?」といった内容でのご相談です。
築23年になる積水ハウスは今回がはじめてのメンテナンスで、さすがは大手ハウスメーカーと感じる築年数を感じさせない大変綺麗な外観です。
サイディングボードの目地にはコーキングではなく、ガスケットと呼ばれるパッキン状の目地材が施工されており大手ハウスメーカー独自の仕様です。
調査を進めると目地からガスケットが浮き上がってしまっており、ガスケットの交換が必要と診断いたしました。
弊社ではガスケットが施工されている目地の交換にはノンブリードウレタンのコーキング材を使用し、その上から塗装を施工するケースがほとんどです。
ガスケットが施工された目地には更にひと手間必要で、コーキングを打つ前にバックアップ材と呼ばれる部材を取り付けてコーキングの耐久性を高めています。
又、積水ハウスからの見積もりに含まれていたベランダの塩ビシート防水も交換時期が来ています。
外壁塗装・コーキング工事・付帯部の塗装・ベランダの塩ビシート防水を含めた建物全体のメンテナンスの提案をいたしました。
後日改めて伺い、建物全体の写真入りの劣化診断書とお見積もりプランをお持ちしました。
営業担当の説明や提案内容にご理解をいただけ、外壁塗装・ベランダ防水工事のご成約をいただきました。
この度は弊社にご縁をいただき、誠にありがとうございます!
南大阪ペイントセンターのマナベと申します。
当ブログでは奈良県奈良市で実施した積水ハウスの外壁調査とお見積りの内容を紹介しています。
▼奈良市の外壁塗装業者選びについてはこちらの記事で解説をしています▼
奈良市の外壁塗装業者を選ぶときの7つのポイントとおすすめ業者
ハウスメーカーの塗装工事の見積もりが高額でご相談
奈良県奈良市の積水ハウスの住宅の概要
メーカー | 積水ハウス |
築年数 | 23年 |
きっかけ | 積水ハウスからの見積もりを受けて |
外壁 | 窯業系サイディング |
屋根 | 軽量瓦 |
今回お見積りに伺った積水ハウス施工の住宅です。
「積水ハウスの見積もり金額が想定との価格の乖離があまりにも大きい」と、メーカーの高額な見積もりにお困りになられご相談をいただきました。
積水ハウスが提示した見積もり金額
積水ハウスから以下の金額の見積もりを受けたとお聞きしました。
工事内容 | 見積もり金額(税別) |
外壁塗装・雨樋塗装 | 270万円 |
ベランダ防水 | 50万円 |
足場仮設工事 | 46万円 |
合計 | 366万円 |
点検後の建物の状態
外壁
外壁の窯業系サイディングに施工されているガスケットが目地から剝がれており交換が必要な状態です。
お客様もガスケットの痛みを大変気にされてきました。
ガスケット自体の寿命は約30年とメーカーから案内があるようですが、実際にはそれよりも前に紫外線の影響でガスケットが浮いてしまうケースが多いのです。
実際にこちらの住宅は築23年ですが、目地からガスケットが剝がれている箇所が複数ありました。
今回のメンテナンスでガスケットの交換をしておかないと、次回塗装までガスケットの耐久性が持ちません。
そこでガスケットの代わりとなるコーキング材(バックアップ材も含む)を施工する工事をご提案いたしました。
ベランダ
ベランダには塩ビシート防水が施工されており、これも積水ハウスをはじめとする大手ハウスメーカーで多く見られる仕様です。
この塩ビシートは15~20年の耐久性があり、寿命が過ぎても塩ビシートを増し張りすることで再び15~20年の耐久性を得られます。
唯一デメリットは塩ビシート防水は取り扱い業者が少ないことですが、南大阪ペイントセンターでは塩ビシート防水工事も対応可能です!
屋根
屋根材には軽量瓦が使用されているため、塗装でのメンテナンスは不要です。
ただし瓦全体に施工された板金部分は塗装可能ですので、屋根板金の塗装をお見積もりに含ませていただきました。
それでは詳しい調査内容を次項から紹介いたします。
南大阪ペイントセンターでは各ハウスメーカーの仕様に精通した元職人の営業マンや、元ハウスメーカーの塗装職人も在籍していますのでご安心ください。
今回がはじめての塗装工事でご不安なことも多いと思いますが、しっかりと建物全体を拝見した上で現状や必要な工事をご説明しますのでよろしくお願いいたします!
▼お問い合わせから見積もりまでの流れを詳しく掲載▼
お問い合わせから見積書を貰うまでの流れと受付の方法
奈良市の積水ハウスの点検調査
こちらの積水ハウスの外壁材は窯業系サイディングと呼ばれる外壁材に分類されます。
全国的にみてシェア率が最も高い外壁材で、パネル状になったサイディングボードを繋ぎ合わせて造り出される外壁です。
外壁材が窯業系サイディングの場合、外壁材同士の継ぎ目の目地のメンテナンスがとても大切です。
どれだけ耐久性の高い外壁材を使用していたとしても、ボードの隙間から雨水の侵入を許してしまうと外壁材を傷める原因になるからです。
縦目地にはガスケットと呼ばれる部材が施工されています。
ガスケットとは乾式目地のことで、積水ハウスをはじめとする大手メーカーで使用されている目地材です。
目地にガスケットが施工されていることで、目地から雨水や湿気が入り込むことを防ぎます。
しかし、よく見るとガスケットが浮き上がっているのが分かりますね。
ご覧のとおり、目地からガスケットが完全に剝がれています。
隙間に雨水や湿気がサイディングボード内に入り込むと、内側に湿気がこもり外へと外壁を押し上げてサイディングボードの浮きや反りへと繋がります。
ガスケット自体の寿命は約30年とメーカーから案内があるようですが、実際にはそれよりも前に紫外線の影響でガスケットが浮いてしまうケースが多いのです。
実際にこちらの住宅は築23年ですがガスケットの浮きがあります。
ガスケット自体は頑丈なのですが目地から剝がれてしまうと防水の役割を果たせません。
ガスケットの浮きの対策としてガスケットからコーキングへ打ち替える提案をいたしました。
写真は実際にコーキングへ打ち替えている事例です。
もし現状と同様にガスケットへの交換を希望される場合は、積水ハウスへ依頼されることをおすすめします。
元々埋め込まれているガスケットと同様の素材は、建てたハウスメーカーでしか仕入れることができないのです。
ただしガスケットでなくてもコーキングも同様の防水性を得られます。
コーキングはボンドのように注入するので、どのようなサイズの目地も確実に施工可能なのです。
戸建て住宅の目地にはほとんどコーキングが使用されているので、その防水性や耐久性はお墨付きですよ。
▼目地のガスケットについて詳しくはこちら▼
ガスケットは積水ハウスなどで使われる乾式目地!交換例と費用も解説
コーキングはただ打ち替えるだけではなく、上記図のようなバックアップ材を取り付けます。
今回の積水ハウスの住宅のようにガスケットが施工されている目地には深さがあります。
バックアップ材をコーキングの奥側へ設置することで、深さの調整にもなりコーキングが目地の奥に接着することを防ぎコーキングの負荷を低減させるのです。
使用するコーキング材によっても耐用年数が異なり、お客様と相談の結果約15~20年の耐用年数を誇るオートンサイディングシーラントを使用させていただくことになりました。
基本的に付帯部と呼ばれる雨樋やスリムダクト(エアコンホースカバー)などは塗装可能です。
幕板や破風板などすべての付帯部塗装もお見積もりに含ませていただきました。
ベランダには床材の下に塩ビシート防水が施工されています。
床材(保護パネル)のおかげで紫外線に直接防水層が晒されることがないため、築年数が経過していても塩ビシート防水の劣化があまり見られないケースが多いです。
今回積水ハウスからお見積もりの提案があったとおり、塩ビシート防水の寿命は約15-20年ですので、そろそろ防水層の耐久性が限界を迎える頃合いです。
そこで既存の防水層の上から新しい塩ビシート防水を施工するご提案をいたしました!
▼塩ビシート防水について詳しくはこちらのページに掲載▼
塩ビシート防水完全解説!工法ごとの費用公開【一級塗装技能士解説】
屋根材は軽量瓦が使用されています。
基本的に塗装が不要な屋根材です。
ただし金属製である板金部分は塗装によるメンテナンスが必要ですので、板金塗装も提案いたしました。
外壁塗装のご提案内容とお見積もり内容
お見積もり内容
劣化部位 | ご提案 | 理由 |
外壁(窯業系サイディング) | 外壁塗装 | 塗膜の劣化 |
目地 | コーキング撤去・打ち替え工法 | ガスケットの剥がれ |
サッシ廻り | コーキング増し打ち工法 | 目地材の劣化 |
付帯部(雨樋・破風板・幕板・バルコニー笠木・庇・屋根板金・スリムダクト・軒天) | 付帯塗装 | 美観の向上・防水性の維持のため |
お見積もり金額は多彩模様塗料を使用した塗装を希望されたため、塗料の種類別に180万円~190万円(税抜)の計2プランの見積書を劣化診断書とともに提出しました。
積水ハウスとの金額の比較
工事内容 | 積水ハウスの見積もり(税別) | 弊社の見積もり(税別) |
外壁塗装・雨樋塗装 | 270万円 | 143万円 |
ベランダ防水 | 50万円 | 18万円 |
足場仮設工事 | 46万円 | 21万円 |
合計 | 366万円 | 182万円 |
高耐久なコーキング材や多彩模様(フッ素塗料)使用の同等の工事内容で弊社の半額近いお見積もりとなりました!
見積りの内容や営業担当のご説明にご納得いただけ、この度成約をいただきました。
多彩模様は計算された様々の色の塗料を吹き付けることに本物の天然石のような模様が再現できます。
積水ハウスにお住いのお客様の大多数が高級感が出るという理由でこちらの多彩模様を選ばれます。
お打ち合わせの結果、AZE-305のお色で塗装をさせていただくことになりました。
この度は弊社にご縁をいただき、誠にありがとうございます!
塗装工事後の様子は近日中に施工事例ページに掲載予定ですので、今しばらくお待ちください。
▼施工事例更新しました▼(2024/11/27更新)
何か気になることやご不安があればお気軽にご相談いただけますと幸いです。