「積水ハウスの10年点検って何をするの」
「積水ハウスの10年点検で費用はかかるの」
積水ハウスの10年点検を前にして、以上のような疑問はございませんか。
実際に我が家は積水ハウスで住宅を建てて、10年点検を経験しました。10年という節目の点検は安心に加えて、この先も住宅の寿命を長くする為に点検の大切さを再確認できました。
▼我が家の積水ハウス情報▼
建築:2008年
10年点検:2018年
外壁:ダインコンクリート
屋根:粘土瓦
立地環境:田畑に囲まれ大通りに面していない
住宅の安全性を再認識する為に、積水ハウスの10年点検は行う価値のある点検だと思います。そのために、皆様が安心して10年点検を行えるよう、内容や費用について実際に経験した私が全容をリポートします。
積水ハウスの10年点検では無償点検だけでなく、費用が必要なものもございます。そのために、本当に必要な費用だけで積水ハウスの10年点検を行えるようご紹介いたします。
- 積水ハウスの10年点検は外回りと水回りを中心に点検
- 10年点検の際に検討すべき2つのこと
- 10年点検時に指摘されるが次回の点検に回せるもの
- 積水ハウスの10年点検に関するQ&A
積水ハウスの10年点検前に知っておくと便利な情報をお伝えいたします。
▼積水ハウスの外壁塗装についてはこちらの記事で網羅的にご紹介しております。▼
積水ハウスの外壁塗装をする上でのポイント【費用や事例も解説】
1.積水ハウスの10年点検は外回りと水回りを中心に点検
1-1.室内の点検はない
1-2.基礎の変形や亀裂
1-3.軸組・外壁の変形
1-4.外壁の目地
1-5.屋根材の劣化や防水シート
1-6.ベランダの防水
1-7.屋根裏の反り曲がり
1-8.床下の反り曲がりや振動
1-9.配管設備
1-10.天窓(トップライト)
2.10年点検の際に検討すべき2つのこと
2-1.シロアリ防除工事
2-2.点検時に見つかった補修箇所のメンテナンス
3.10年点検時に指摘されるが次回の点検に回せるもの
3-1.破損箇所がない場合のベランダ防水工事
3-2.火災警報器の交換
4.積水ハウスの10年点検に関するQ&A
4-1.積水ハウスから10年点検のお知らせは来るの?
4-2.10年点検の所要時間は?
4-3.不要な補修は勧められない?
4-4.点検時は在宅していないといけない?
5.まとめ
積水ハウスの10年点検は外回りと水回りを中心に点検
積水ハウスで10年点検を行うと、上記のような報告書で点検結果の詳細を知らせてくれます。
積水ハウスが10年目に行う無償点検の内容がこちらになります。
- 室内の点検はない
- 基礎の変形や亀裂
- 軸組・外壁の変形
- 外壁の目地
- 屋根材の劣化や防水シート
- ベランダの防水
- 屋根裏の反り曲がり
- 床下の反り曲がりや振動
- 配管設備
- 天窓(トップライト)
以上の点検内容をご紹介いたします。
室内の点検はない
積水ハウスの10年点検で室内の点検はありません。
室内の気になる箇所など、点検希望の旨を伝えれば点検してくれたかもしれません。しかし、決められた点検箇所しか点検しないと思い込んでいたのもあり、こちらから点検希望を伝えることはありませんでした。
また、水回りの点検は丁寧に行ってもらったのですが、電気機器の点検はありませんでした。我が家は電動シャッターなどを付けているのですが、電動で動く機械の点検はありませんでした。
我が家は室内の点検を希望しなかったのですが、室内で気になる箇所があれば点検してもらえるか尋ねてもいいかもしれません。その際は、費用がかかるのか確認していただきますようお願いいたします。
基礎の変形や亀裂
住宅の基礎に変形や亀裂がないか点検します。
住宅の基礎に変形や亀裂があると、住宅全体を支えられず構造的な安全性を損なってしまいます。住宅が傾いたり倒壊する危険性が高まる為、住宅全体の基礎を入念に点検します。
積水ハウスの10年点検の報告書には、基礎を点検した内容の写真が5枚ほど載っていました。
軸組・外壁の変形
軸組・外壁が変形していないか点検します。
軸組とは、柱と梁で構成された骨組みになります。軸組や外壁の変形は、構造的な安全性に影響を与えてしまいます。また、変形によって隙間ができ、そこから雨水が侵入してしまう可能性もあります。
- 軸組が変形=住宅全体の強度が低下し地震や強風などに脆弱になる
- 外壁の変形=雨漏りや断熱性能の低下
以上のような問題が起こらないように、積水ハウスの10年点検で軸組・外壁の変形がないかの点検を行います。積水ハウスの10年点検では外壁の写真だけで11枚あり、あらゆる角度から撮ってありました。
外壁の目地
外壁の目地を点検します。
積水ハウスの目地の多くには、ガスケットというパッキン状の目地が採用されています。紫外線の影響でガスケットが劣化してしまうので、目地のガスケットに浮きや剥がれがないか確認します。
ガスケットに浮きや剥がれがあるまま放置していると、雨水や湿気が目地の間から侵入してしまいます。雨水や湿気が侵入すると、湿気が外へ出ようとする力が加わり外壁を押し上げてしまうのです。
そのため、外壁の目地を確認し、目地の劣化から住宅の耐久性が低下しないよう点検します。
ガスケットについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考になさってください。
屋根材の劣化や防水シート
屋根材の劣化や防水シートを点検します。
屋根材に割れやズレがないか確認します。また、屋根が屋上になっている住宅は、シート防水を確認します。
屋根は劣化していても自分で確認するのが困難で、劣化に気づきにくい箇所になります。そのため、10年点検の際に入念に点検してもらうと安心かもしれません。
ベランダの防水
ベランダの防水機能が十分で雨水が侵入する恐れがないか点検します。
ベランダの床はもちろんですが笠木や排水溝まわりも確認して、雨水が侵入しないよう点検します。
我が家のベランダ点検は、排水ドレンとオーバーフロー管に汚れがあり定期的に清掃が必要との結果でした。積水ハウスに清掃を依頼すると費用が必要になるので、自分で掃除を行いました。お手入れの方法は、積水ハウスから説明を受けました。
屋根裏の反り曲がり
屋根裏に反り曲がりがないか点検します。
屋根裏に反り曲がりがないか点検し、屋根を支える機能が損なわれていないか確認します。屋根裏に反り曲がりがあると、住宅の耐久性に影響を与える危険性があります。
- 屋根全体の安全性が欠如し倒壊のリスクが高まる
- 屋根裏に湿気が入り込み木材が腐食している可能性
屋根裏に反り曲がりがないか、住宅全体の寿命を延ばせるよう点検します。
床下の反り曲がりや振動
床下に反り曲がりや振動がないか点検します。
10年点検で床下に反り曲がりがないか点検し、構造的な安全性や耐久性を確保できているか確認します。床下の反り曲がりや振動は、以下のような問題が発生している可能性があります。
- 湿気や害虫によって床下の強度が低下している
- 基礎自体が沈下している
- 床下に過剰な負荷がかかっている
以上の問題が発生していないか確認する為に、積水ハウスの10年点検で床下に反り曲がりや振動がないか点検します。
配管設備
配管設備を点検します。
給水管や排水管を点検し、配管設備の劣化や故障によって水漏れがないか確認します。水漏れが放置されていると、構造的な損傷やカビの発生などの問題を引き起こす可能性があります。
また、排水管の詰まりや腐食は衛生的な問題を引き起こし、健康リスクを伴う原因になります。
長期間にわたって安全で快適な住環境を維持できるよう、配管設備に問題があれば修理や交換を行います。
天窓(トップライト)
天窓を点検します。
我が家は天窓を設置していないので対象外でしたが、天窓がある住宅では点検を行います。天窓の寿命は約20年の為、10年点検で天窓を交換する住宅は少ないかもしれません。
積水ハウスが10年点検で行う天窓の点検の詳細がこちらになります。
- 天窓の目地に隙間や亀裂がないか
- 天窓を固定するネジが締まっているか
- 天窓周りの水切り板金が劣化していないか
天窓から雨漏りが発生する場合もございますので、積水ハウスの10年点検の際に入念にチェックしてもらいましょう。
10年点検の際に検討すべき2つのこと
前項でご紹介した内容は無償で行ってもらえる点検でした。
しかし、10年点検の際に費用が必要になる内容がございます。そのため、10年点検の際に検討すべきことが2つあります。
- シロアリ防除工事
- 点検時に見つかった補修箇所のメンテナンス
以上の2つについて、ご紹介いたします。
シロアリ防除工事
積水ハウスの10年点検の際に、シロアリ防除工事を有償で行わないといけません。シロアリ防除工事を行わないと、その後の延長保証を受けることができません。
積水ハウスは新築時にシロアリ防除の薬剤を散布しています。その薬剤の寿命が10年の為、10年点検の際に有償でシロアリ防除工事を行うよう求められます。
我が家が積水ハウスの10年点検の際に行った、シロアリ防除工事の費用がこちらになります。
1㎡あたり=2,200円
約40坪の住宅=約15万円(税抜)
積水ハウスの10年点検の際は、少なくとも上記の費用が必要になるとお考えいただきたいと思います。
点検時に見つかった補修箇所のメンテナンス
積水ハウスの10年点検の際に見つかった補修箇所は、積水ハウスで有償メンテナンスしないといけません。
積水ハウスが行う無償点検は、問題がなければ費用は発生しません。しかし、その無償点検で補修箇所が見つかれば、積水ハウスの提案内容でメンテナンスをする必要があります。積水ハウスの提案内容どおりに補修しないと、その後の延長保証は受けられません。
築10年だと補修する住宅は少ないかもしれませんが、ひび割れや目地の隙間などで補修が必要なケースもございます。補修費用は補修内容によって異なりますが、3~5万円ほどを目安にお考えいただきたいと思います。
10年点検で補修箇所があれば、積水ハウスで有償補修になるとお考えいただきたいと思います。
10年点検時に指摘されるが次回の点検に回せるもの
積水ハウスの10年点時に指摘されるが次回の点検に回せるものがございます。
積水ハウスの提案を全て受け入れると、どんどん費用がかさんでしまいます。そのため、実際に我が家が次回の点検に回したものをご紹介いたします。
- 破損箇所がない場合のベランダ防水工事
- 火災報知器の交換
破損箇所がない場合のベランダ防水工事
一つ目は、ベランダ防水工事です。
積水ハウスのベランダ防水工事は、塩ビシート防水になります。10年点検の際に、塩ビシート防水が10年経っているので工事をしないかと提案を受けました。
塩ビシートが破れているなど破損箇所がある場合は、雨水や湿気が侵入するので防水工事が必要になります。しかし、我が家の塩ビシートは破れなどの被害はなかったので、ベランダ防水工事は行いませんでした。
塩ビシートの寿命は15~20年ほどの為、破れていなければベランダ防水工事は次回でも問題ないかもしれません。
火災警報器の交換
二つ目は、火災警報器の交換です。
火災警報器の寿命が10年の為、住宅の部屋に設置している火災警報器の交換の提案がありました。火災警報器の交換は1箇所で約8000円かかります。我が家の火災警報器は5箇所の為、約40000円が必要になる計算になります。
火災警報器は火災にならない限り故障しているのかどうかの判断ができず、新しくするべきかお悩みになるかもしれません。我が家が交換しなかった理由は、2つあります。
①外壁がダインコンクリート
- ダインコンクリートは耐火性に優れていて、近隣の火災の延焼を防ぐことができます。これは、新築時に積水ハウスの営業マンが売りにしていたので、積水ハウスも納得する理由になります。
②オール電化
- 住宅内部からの火災についても、オール電化で火を使う必要のない設備になっています。また、家族でタバコを吸う人もいないので家の中から火災に繋がることも少ないのです。
以上の理由から火災警報器の交換を断り、約40000円の出費を抑えることになりました。
木造住宅の場合や室内で火を使う住宅など、設備や環境に応じて火災警報器の交換の必要性を考えるのが大切です。
火災警報器の交換は、住宅の設備や環境が火災に対して備えがあるかでお考えいただきたいと思います。
積水ハウスの10年点検に関するQ&A
積水ハウスの10年点検に関するQ&Aをご紹介いたします。
積水ハウスから10年点検のお知らせは来るの?
A.はい!点検前に往復はがきが送られてきます。
積水ハウスの10年点検のお知らせとして、積水ハウスから往復はがきが送られてきます。その往復はがきに10年点検の希望日を記入し返送します。
返送後に積水ハウスから電話があり、最終決定した10年点検の日時の都合がいいか再確認の連絡があります。
10年点検の所要時間は?
A.積水ハウスの10年点検は約1~2時間かかります。
積水ハウスの10年点検の所要時間は約1~2時間で、シロアリ防除工事に一番時間がかかっていました。
点検後の積水ハウスからの説明についても、我が家は補修箇所がなく清掃方法の説明だけで終了しました。
不要な補修は勧められない?
A.必要な補修以外の提案は勧められても押しは強くない。
補修箇所が必ず必要でなくても、積水ハウスからいくつかの工事の提案をされます。
しかし、必ず今必要な工事でない為、積水ハウスも工事の提案に対して押しは強くありません。積水ハウスから工事の提案を受けても断りやすく、断るとしつこく勧めて来ません。
そのため、直ぐに必要な補修以外の提案を受けても、気にせず断っても問題ありません。
点検時は在宅していないといけない?
A.はい!在宅が必要です。
積水ハウスの点検は10年点検に限らず、点検日は在宅できる日を尋ねられます。屋根裏などの点検で室内へ入る場合や、積水ハウスの方と話をして説明を受ける場合などがあるからです。
点検は土日でも都合の良い日を調整してくれるので、在宅できる日に合わせやすいよう配慮してくれます。
まとめ
積水ハウスの10年点検では、基本的に点検は無償になります。
- 室内の点検はない
- 基礎の変形や亀裂
- 軸組・外壁の変形
- 外壁の目地
- 屋根材の劣化や防水シート
- ベランダの防水
- 屋根裏の反り曲がり
- 床下の反り曲がりや振動
- 配管設備
- 天窓(トップライト)
しかし、積水ハウスの10年点検の際に費用が必要になる内容がある為、検討すべきことが2つあります。
- シロアリ防除工事
- 点検時に見つかった補修箇所のメンテナンス
以上の2つは有償ですが、破損箇所がない場合のベランダ防水工事や火災警報器の交換は次回の点検に回せるかもしれません。
積水ハウスの10年点検の疑問はQ&Aで解決して、10年点検の不安を解消していただきたいと思います。