「DIYが得意で外壁塗装にチャレンジしたいが素人が手を出していいのか?」
「ただ塗るだけならDIYで費用を抑えられるかも!」
このような疑問はありませんか?
外壁塗装のDIYは専門知識があればチャレンジしていただく価値はあるでしょう。
ですが専門知識のないDIY初心者の方は控えていただいた方が賢明です。
なぜかというと、誤った知識で塗装してしまうと建物の寿命を縮める危険性があり、結果的にプロの塗装職人へ依頼したときに塗膜の撤去費用がかかるなど、費用負担が増えてしまうかもしれません。
そういった悲しい結果にならないように、こちらのページでは一般の方でもDIYを成功できるように以下の内容を紹介いたします!
・外壁塗装のDIYの手順
・外壁塗装のDIYに必要な道具
・DIYのメリットとデメリット
・DIYをおすすめできない4つの理由
DIYのコツ・やり方なども含め、実際にホームセンターでDIYに必要な道具・費用を調査した結果も掲載していますので、是非参考いただけると幸いです。
外壁塗装のプロである私たちが、皆さまのDIYを全力で応援します!

榎本悟
一級塗装技能士・外装劣化診断士
1998年に「南大阪ペイントセンター」を創業し、住宅塗装の専門家として20年以上の経験を持つ。外壁診断や雨漏り診断の豊富な知識を活かし、耐久性と美観を両立させた高品質な施工を提供。さらに、窯業サイディング塗替診断士や雨漏り診断アドバイザーの資格も取得し、住宅の外装全般に関する幅広いアドバイスを行っている。

橋本卓哉
雨漏り診断士
学生時代に塗装業に携わり、大学卒業まで職人として経験を積む。卒業後は外装リフォームの営業・現場管理に従事し、これまでに1,000棟以上の施工を担当。豊富な知識と現場経験を活かして外装診断・施工に取り組んでいる。
1.外壁塗装のDIYをする7つのステップ
1-1.足場仮設工事・飛散防止ネット張り
1-2.下地補修・コーキング工事など
1-3.高圧洗浄工事
1-4.養生
1-5.塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り)
1-6.付帯塗装(雨樋や雨戸など)
1-7.足場解体
2.外壁塗装DIYの総費用は約40万円!必要な道具を徹底解説
2-1.外壁塗装のDIYに必要な道具リスト
2-2.足場の選択肢
2-3.コーキング(シーリング材)の注意点
2-4.外壁塗料の選び方
3.外壁塗装のDIYのメリット・デメリット
3-1.【〇メリット】費用を抑えられる
3-2.【〇メリット】自分のペースで作業を進められ自由度が高い
3-3.【✕デメリット】高所作業が危険
3-4.【✕デメリット】品質を保てず手直しに費用が嵩む
3-5.【✕デメリット】養生不足による近隣トラブルのリスク
4.外壁塗装のDIYを絶対におすすめできない4つの理由
4-1.外壁塗装で一番大切な下地補修は素人では難しすぎる
4-2.知識がないまま塗装をすると建物の劣化を早めてしまう
4-3.DIYを失敗した後にプロにお願いすると施工費用が高額になりやすい
4-4.高所作業のため転落の危険性がある
5.まとめ
1.外壁塗装のDIYをする7つのステップ
プロによる塗装とDIYの手順は同じです。
DIYだからといって、手を抜いて良い工程は1つもありません。
そもそも外壁塗装は単純に塗料を塗り重ねていくというイメージがあると思いますが、本当の目的は補修をして建物全体の防水性を維持することです。
ただ塗料を塗るだけでは外壁のメンテナンスにならないため、DIYにチャレンジするのであれば手順をしっかりと押さえましょう!
✓外壁塗装の7つのステップ
1.足場仮設工事・飛散防止ネット張り
2.下地補修・コーキング工事など
3.高圧洗浄工事
4.養生
5.塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り)
6.付帯塗装(雨樋や雨戸など)
7.足場解体
具体的には雨漏りの原因となるひび割れへコーキングをするだけでなく、左官補修をして外壁との段差を埋めるなど複雑な工程があります。
これから外壁塗装のDIYをはじめる方に向けて、弊社の塗装工事内容を基に外壁塗装の流れを紹介いたします。
1-1.足場仮設工事・飛散防止ネット張り
足場の組立てと洗浄水や塗料の飛散を防止するネットを取り付けます。
DIYでは「ここまで大がかりな足場は必要ないのでは?」と思われるかもしれませんが、DIYだとしても安全対策を怠ってはいけません。
足場については後述しますが、業者に頼んで設置してもらう方法や、そもそも足場を建てずに梯子を使ってDIYをする方法などがあります。
第五百十八条 事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。
引用:厚生労働省 労働安全衛生規則
ただしプロの業者が2m以上の高所を塗装する場合は厚生労働省の労働安全衛生規則によって足場設置が義務付けられています。
このように規則でしっかりと義務付けられるくらい高所作業は慎重な対応が必要なのです。
梯子や脚立のみでの作業は大変危険を伴うため、安全を第一に考えて無理のない方法でDIYをしましょう。
1-2.下地処理・コーキング工事
剥がれかけている古い塗膜が残っていれば、スクレーパーやワイヤーブラシを使用して旧塗膜を取り除きます。
DIYだとしても旧塗膜の撤去作業を怠ってしまうと、せっかく塗布した塗膜が剥がれる可能性が高くなります。
プロの外壁塗装では、こういった下地処理を一番重要視しているくらい大切な工程です。
サイディングやALCなどの外壁の場合は目地があるので事前にコーキング工事を行います。
外壁の防水性を維持するためには、塗装よりもコーキング工事などの下地補修の方が大切と言われているくらいです。
コーキング材はホームセンターで簡単に入手が可能です、実際にDIYでコーキングでひび割れを埋めている方も見かけます。
ですがシリコンコーキングなどの誤ったコーキング材を選定してしまうと早期剥がれの原因になります。
コーキングは一番DIYで気軽に手が出しやすい工程かもしれませんが、NBウレタンや変成シリコンなどの外壁に使用できるコーキング材を選ぶ必要があります。
1-3.高圧洗浄工事
高圧洗浄は旧塗膜や長年の汚れを洗浄することで新しい塗料の密着が良くなり剥がれ防止に繋がります。
プロが使用する業務用高圧洗浄機を使用した洗浄工程は、洗浄するというより高水圧で塗膜を削るというイメージが近いです。
使い方を誤ると怪我をするほどの水圧です。
強力な水圧で旧塗膜を取らないと後の剥がれにつながります。
ホースで外壁に水をかけても旧塗膜は取れないので、DIYだとしても強力な高水圧で洗浄することが大切です。
こちらは弊社で使用している業務用高圧洗浄機です。
家庭用の高圧洗浄の水圧では旧塗膜を削ることは難しいので、ガソリンを燃料とした業務用高圧洗浄を使用しなければなりません。
基本的に個人の方へ業務用高圧洗浄機のレンタルを行っている業者は少なく、購入かレンタルかは入念な下調べが必要だと思います。
1-4.養生
塗装をしない箇所をビニールで覆い保護します。
外装業界では「良い塗装は良い養生から」という言葉があるくらい、養生の善し悪しは塗装の品質を左右するくらい大切な工程です。
養生の丁寧さを見ればその職人さんの腕前が分かると言われています。
DIYでは養生を軽視しがちですが、仕上がりだけではなく車や近隣の外壁に塗料がつかないようにするための重要な工程です。
トラブルを防ぐためにも入念な養生が大切です。
1-5.塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り)
外壁塗装は基本的に下塗り→中塗り→上塗りの3工程で行います。
下塗りには上塗り用の塗料と下地が密着する為の接着剤の役割にあります。
中塗りと上塗りで仕上げ用塗料を使用し、塗膜に厚みをつけて耐久性を確保します。
塗料によって乾燥時間が異なるので、購入された塗料の乾燥時間をしっかりと把握した上でDIYのスケジュールを組む必要があります。
外壁塗料もコーキング材同様にホームセンターで簡単に入手は可能です。
1-6.付帯塗装(雨樋や雨戸など)
美観向上や保護が目的で外壁以外の付帯部にも塗装をします。
たとえば雨樋などは塩化ビニール素材で表面がツルっとしており、滑らかな表面に塗料を塗ってもすぐに剝がれてしまうのです。
ですので付帯部の塗装では事前にケレン作業(ヤスリがけ)で細かいキズをつけ塗料のひっかかりを良くさせる工程が特に重要です。
更にアルミやステンレス素材へは塗装をしてもすぐに剝がれやすいので、材質の特性を見極めることが必要です。
見極める方法としては磁石でくっつけば鉄製やスチール製、くっつかなければアルミ製ステンレス製である可能性が高いです。
DIYでは事前に塗る付帯部、塗らない付帯部を決めておくとスムーズです。
1-7.足場解体
足場を使用してDIYをした場合は足場解体の工程も必要です。
万が一解体中に足場材が倒れてしまうと、通行人や車にぶつかる可能性もあり大変危険です。
できれば解体は足場業者へ頼まれた方が安全です。
2.外壁塗装のDIYに必要な道具・費用・選び方
外壁塗装のDIYに必要な道具と特に選び方に注意が必要な材料について解説します。
2-1.外壁塗装DIYの総費用は約40万円!必要な道具を徹底解説
足場や塗料などを含めたすべての工程に必要な道具を計算したところ、DIYには約40万円がかかると算出されました。
実際にホームセンターで各道具の相場を調べた結果を以下にまとめました。
※スマートフォン・タブレットの方は横スクロールですべての表をご確認いただけます。
道具 | 工程 | 費用相場 | 備考 |
|
全行程 | 180,000円~ | 業者による足場設置の場合 |
![]() ヘルメット |
全行程 | 3,000円前後 | |
![]() 作業着・作業靴など |
全行程 | 3,000円~ | |
![]() 高圧洗浄機 |
高圧洗浄工事 | 10,000~ 30,000円 |
|
![]() サンドペーパー |
下地処理 | 500円~ | 下地の状態によって不要な場合もある |
![]() 皮すき |
下地処理 | 500円~ | 下地の状態によって不要な場合もある |
![]() ワイヤーブラシ |
下地処理 | 500円~ | 下地の状態によって不要な場合もある |
![]() プライマー目地用刷毛 |
コーキング工事 | 300円~ | 外壁材によって不要な場合もある |
![]() カッター |
コーキング工事 | 1,000円~ | 外壁材によって不要な場合もある |
![]() コーキング用プライマー |
コーキング工事 | 1,300円前後 | 外壁材によって不要な場合もある |
|
コーキング工事 | 600円前後 (1本) |
目地・サッシ廻りなど 外壁材によって不要な場合もある |
![]() コーキングガン |
コーキング工事 | 1,500円前後 | 外壁材によって不要な場合もある |
![]() マスキングテープ |
コーキング工事 養生 |
500円前後 (18m8巻入) |
|
![]() マスカーテープ |
養生 | 400円~ (シート幅1.8m長さ25m1巻) |
マスキングテープに ビニールがくっついたもの |
![]() ブルーシート |
養生 | 1,500円~ | |
![]() バケツ |
外壁塗装 | 1,000円~ (10リットル~) |
|
![]() ローラー |
外壁塗装 | 400円~ (6インチ) |
|
![]() ローラーハンドル |
外壁塗装 | 600円~ (6インチ) |
|
![]() 刷毛 |
外壁塗装 | 600円~ | 入隅など細部の塗装用 (ダメ込み用) |
![]() 下塗り専用塗料 |
外壁塗装 | 8,000円前後 (4リットル・水性シーラー) |
よく伸びて4缶 吸い込みが激しい場合は9缶必要 |
![]() 中塗り上塗り専用塗料 |
外壁塗装 | 15,000円前後 (8㎏・水性シリコン) |
4缶〜5缶必要 |
![]() 付帯部用塗料 |
付帯塗装 | 5,000円前後 (1.6リットル) |
|
![]() 付帯部用下塗り(サビ止め) |
付帯塗装 | 7,000円~ (3リットル) |
|
![]() ラッカーシンナー |
付帯塗装 | 600円~ (100ml) |
付帯部用塗料の希釈用 |
2-2.足場の選択肢
外壁塗装のDIYでは2階以上の高所になると足場が必要です。
もちろん部分塗装や1階のみの塗装では足場なしで可能ですが、全体的に建物を塗装する場合は足場は必要不可欠です。
そこで足場にはどういった選択肢があるのか、まとめてみました。
選択肢 | 〇メリット・✕デメリット | 相場 |
①業者で足場設置 | 〇安全・作業効率が良い ✕高額 |
約180,000円~ |
②足場をレンタルして自分で設置 | 〇安価・安全・作業効率が良い ✕組み立て作業が大変・取り扱い業者探しが困難 |
約10,000円~ |
③足場を購入して設置 | 〇何回も足場使用する場合はコスパ〇 ✕足場の組立て等作業主任者が必要 |
約140,000円~ |
④梯子や脚立の使用 | 〇安価 ✕危険・作業効率が悪い |
約10,000~20,000円 |
▼参考ページ▼
高所作業には十分な安全対策が欠かせません。
特に2階以上のDIYでは、作業の安定性や安全性を考えると「①業者による足場設置」が一番安全な選択肢といえるでしょう。
DIYで足場をレンタル・購入する場合も、正しい設置方法と安全対策の徹底が必要です。
梯子や脚立のみでの作業は大変危険を伴うため、安全を第一に考えて無理のない方法を選びましょう。
2-3.コーキング(シーリング材)の注意点
コーキング材はNBウレタン(ノンブリードウレタン)か変成シリコンを選びましょう。
ホームセンターのコーキング売り場では「シリコンコーキング」の陳列を多く目にしますが、シリコン系コーキングは外壁のDIYには絶対に使用しないでください!
種類 | 外壁使用 | 使用シーン |
シリコン系コーキング | ✕ | 屋内・水回り |
変成シリコン | 〇 | 塗装が不要な付帯部など |
ノンブリードウレタン | 〇 | 目地、サッシ廻り(塗装必須) |
なぜかというとシリコンコーキングを外壁に使用することで、塗料が剥がれやすくなるからです。
本来シリコンコーキングは洗面所などの水回りに使用する屋内向けのコーキング材です。
シリコンコーキングを使用すると表面がシリコンオイルで覆われます。
このシリコンオイルがあることで、上から塗装した塗膜が簡単にはがれてしまうのです。
もしDIYでシリコンコーキングを使用した場合、塗装職人はシリコンコーキングを削り取る工程が増えるのです。
場合によってはシリコンコーキングの撤去費用もかかる可能性があるので、シリコンコーキングは外壁に使用しないでください。
▼コーキングについて詳しくは以下のページで解説しています▼
コーキングとは?特徴や種類とメンテナンスが必要な劣化症状を解説
2-4.外壁塗料の選び方
DIYで使用する中塗りと上塗り塗料は、塗りやすさや取扱いの豊富さから考えて水性シリコン塗料がおすすめです。
そもそも外壁塗料は大きくわけて水性と油性の2種類存在します。
塗料の種類 | 水性 | 油性 |
希釈 | 水 | シンナー(溶剤) |
におい | ほぼなし | 強いシンナー臭 |
塗りやすさ | 〇伸びが良い | △伸びが悪い |
耐久性 | ★★☆ | ★★★ |
値段 | 安価 | 高額 |
又、塗料に含まれる樹脂によって耐用年数も変わります。
塗料グレード | 耐用年数 |
ウレタン塗料 | 7~10年 |
シリコン塗料 | 7~12年 |
フッ素塗料 | 15~20年 |
ホームセンターで取り扱っている外壁塗料はシリコン塗料がほとんどでした。
プロの目から見ても、DIYであればシリコン塗料が一番コストパフォーマンスに優れた塗料と言えるでしょう。
又、DIYといった観点になると塗料の扱いやすさも作業効率を高めるために重要なポイントです。
そのため外壁塗装のDIYでは水性シリコン塗料を選ばれるとほぼ間違いないでしょう。
中塗り上塗り塗料によって、下塗り塗料も異なります。
もしも中塗り上塗りに水性シリコン塗料を選ばれるのであれば、下塗り塗料の水性シリコン専用のシーラーを選定する必要があります。
3.外壁塗装のDIYのメリット・デメリット
外壁塗装のDIYはもちろん費用を抑えられるといったメリットの他に、自分のペースで作業できる自由度が高さや、こだわって仕上げられる楽しさもあります。
一方でDIYすべて自己責任ですので、作業には危険が伴います。
特に高所作業のリスクやご近所に塗料を飛散させてしまうと賠償問題にも発展しかねません。
そういったリスクを踏まえ、慎重に検討することが大切です。
以下にメリットとデメリットをまとめましたので、ぜひ判断の参考になさってください。
3-1.【〇メリット】費用を抑えられる
費用を抑えられるのはDIYの最大のメリットと言ってもいいでしょう。
DIYでは業者に依頼しないので、一般的に業者の費用に含まれる人件費・交通費・運営費といった諸経費がかかりません。
前述した塗料代や道具のみの費用しかかからないので、大幅なコスト削減になります。
一般的な規模の住宅(延べ床30坪)で塗装した場合、以下の相場です。
外壁塗装業者に依頼 | DIY |
約95~115万円 | 約40万円 |
もちろんあくまで相場ですので業者の金額がもっと安い場合や、DIYの費用が多くなることも考えられますが、少なくとも60万円近く費用を抑えられる可能性があります。
3-2.【〇メリット】自分のペースで作業を進められ自由度が高い
DIYなら好きなタイミングでスタートできます。
業者側の都合に左右されることがないので、細部までこだわるなど納得いくまで丁寧に作業できるのも魅力です。
3-3.【✕デメリット】高所作業が危険
2階以上の外壁にDIYをする場合、足場が必要になるため落下防止の安全対策が欠かせません。
脚立や梯子のみでの作業は転落のリスクがあり、大けがに繋がる危険性があります。
3-4.【✕デメリット】品質を保てず手直しに費用が嵩む
外壁塗装は厚く塗りすぎても薄すぎてもダメで、均一にムラなく仕上げることで塗料の耐久性が維持されます。
均一に塗るにはやはりプロの技術や経験が必要です。
仮にやり直しをすると、その分新たな道具や塗料が必要になるので結果的に費用が嵩む場合もあり得ます。
又、結果的に業者に依頼すると塗膜の撤去費用などで余分に費用がかかってします可能性も考えられます。
3-5.【✕デメリット】養生不足による近隣トラブルのリスク
養生が不十分で近隣の外壁や車に塗料が付いてしまうと、賠償責任にも発展することも考えられます。
トラブルを防ぐためにも、養生カバーやマスカーを使ってしっかりと養生することが大切です。
又、風が強い日は塗装を控えたり、足場がある場合は飛散防止ネットを取り付けるなどの対策も必要になります。
DIYでは養生を軽視しがちですが、近隣への配慮も忘れずに行いましょう。
4.外壁塗装のDIYをおすすめできない4つの理由
外壁塗装の手順や準備物の多さ、メリット・デメリットを踏まえて考えると、外壁塗装のDIYはおすすめできません。
理由は以下の4つです。
- 外壁塗装は下地補修が一番大切なので素人では難しすぎる
- 知識がないまま塗装をすると建物の劣化を早めてしまう
- DIYを失敗した後にプロにお願いすると施工費用が高額になりやすい
- 高所作業のため転落の危険性がある
4-1.外壁塗装で一番大切な下地補修は素人では難しすぎる
下地補修は塗装職人でないと難しいので、どれだけDIYに慣れていても素人にはおすすめできません。
まずは上記の写真をご覧いただきたいのですが、特殊な機械を使用したり複雑な左官補修の工程があります。
写真にあるようなサンダーと呼ばれる機械を使用してV字型の溝になるように削らなければなりません。
その後溝をコーキングで埋めても、今度は外壁との段差を埋める左官補修の作業が待ちかまえています。
正直、素人ではこの下地補修の工程は難しすぎると思います。
外壁塗装は下地補修が一番重要です。
目に見えるひび割れだけでなく、塗膜が剝がれかかっている箇所も見極めなければなりません。
必要に応じてひび割れを深く削ったり、脆くなった塗膜を広範囲にわたって撤去する必要があります。
仮に剥がれかかった塗膜の上から新しく塗装をしても、せっかくDIYで塗った箇所が剝がれてしまいます。
下地補修の技量が塗装のモチを左右すると言っても過言ではありません。
下地補修は適切な塗料や工法の選定が必要なので、DIYには手を出されない方が賢明です。
4-2.知識がないまま塗装をすると建物の劣化を早めてしまう
職人レベルの知識がないまま施工をしてしまうと、大切なお住まいの寿命を早める危険性があります。
たとえばですが「雨の入り込みそうな隙間をすべて埋めれば問題ないのでは?」というお考えは危険です。
建物には万が一雨が入り込んでしまっても、雨が流れて建物内部に雨水が留まらない仕組みになっています。
具体的にはサイディングボードの横目地や基礎の取り合いにある水切りなどが挙げられます。
塞いではいけない隙間をコーキングなどで埋めてしまうと、雨が排出されず雨漏りの原因になり木材を腐食させてしまいます。
外壁の素材だけでなく建物全体の構造を熟知している必要があるため、安易なDIYはされない方が良いです。
実際に水切りの隙間をコーキングで埋めて雨漏りに発展したケースがありましたので紹介いたします。
DIYで壁のひび割れを埋めるついでに、余ったコーキング材がもったいないため水切りの隙間を埋めてしまいました。
水切りの雨水の逃げ道が塞がり雨漏り被害へ発展してしまいました。
コーキングの撤去費用自体は数千円程度ですみましたが、雨漏りによって建物へは深刻なダメージを残す結果となりました。
DIYで雨漏りが発生しやすい事例ですと、サイディングボードの横目地をコーキングで埋めてしまうと雨漏りへと繋がりやすいです。
横目地は水切りの隙間同様に、雨水を逃がす抜け道のような構造になっています。
万が一サイディングの横目地をコーキングで埋めてしまうと、雨水が内部に留まりボードを傷めてしまう原因になります。
誤った知識でDIYをすることで、雨漏りなどの劣化原因を作り建物の寿命を縮めてしまうのです。
4-3.DIYを失敗した後にプロにお願いすると施工費用が高額になりやすい
「DIYをしたけど自分ではどうすることもできなくなった!」
そういったDIYを失敗した状態でプロの塗装業者へ依頼すると施工費用が高額になりやすいです。
水切りの隙間にコーキングをしたことで雨漏りした場合、コーキングの撤去費用がかかります。
コーキングに問わず塗料の場合でも、誤った施工をした場合すべて撤去する工程から開始します。
そのためDIYを失敗した場合、コーキングや塗膜の撤去費用が余分にかかるとお含みおきください。
以下では実際にDIYをしたことで塗膜の撤去が必要になったケースを紹介します。
ベランダの床をホームセンターの塗料で自分で塗装されている方は非常に多いですが、かなりの高確率で塗膜の捲れ発生しています。
ホームセンターでも様々な種類のベランダ塗料が陳列されてるので、「DIYができるかも」と思われるお気持ちもよく分かります。
しかしホームセンターで売ってる塗料で塗装されたケースを多くみてきましたが、すぐに捲れている印象を受けます。
膨れが起きた塗膜を撤去してからでないと塗装ができないため撤去費用がプラスでかかります。
膨れの原因は様々ですが、下地処理が不十分だったり乾燥しきらない状態で塗装して湿気がこもったたことで膨れが生じたと考えられます。
DIY後にプロの塗装職人へ依頼すると元の塗膜を捲ってからでないと施工ができず、最悪の場合施工ができないなどの手遅れになる可能性があります。
4-4.高所作業のため転落の危険性がある
足場での作業に不慣れな方が作業をする場合、転落事故の可能性があり大変危険です。
足場を使わない軽微なDIYをお考えの場合でも、手の届かない補修箇所のDIYは脚立や梯子が必要なので危険を伴います。
不安定な高所でDIYを行うと素人なら失敗する確率も高まりますし、何より転倒での怪我のリスクがあります。
危険な高所作業はプロの塗装職人に任された方が安全です。
5.まとめ
- DIYの7つの手順
1.足場仮設工事・飛散防止ネット張り
2.下地補修・コーキング工事など
3.高圧洗浄工事
4.養生
5.塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り)
6.付帯塗装(雨樋や雨戸など)
7.足場解体
- DIYは足場やコーキング材・塗料の選定が重要
- DIYのメリット〇
・費用を抑えられる
・自分のペースで作業を進められ自由度が高い
DIYのデメリット✕
・高所作業が危険
・品質を保てず手直しに費用が嵩む
・養生不足による近隣トラブルのリスク
- DIYをおすすめしない4つの理由
1.外壁塗装は下地補修が一番大切なので素人では難しすぎる
2.知識がないまま塗装をすると建物の劣化を早めてしまう
3.DIYを失敗した後にプロにお願いすると施工費用が高額になりやすい
4.高所作業のため転落の危険性がある
一般的な戸建て住宅の外壁塗装はプロの職人が施工しても1~2名の人員で約2週間かかります。
”ただ塗るだけ”ですとDIYレベルでもできるかもしれませんが、塗装の本来の目的は建物の防水保護です。
塗料メーカーが推奨する決められた塗布量を計算して、繊細な力加減で調整して塗り重ねます。
「一級塗装技能士」という国家資格があるくらい、細かい技術や知識が必要なのです。
知識や技術がないままDIYをすると、たとえば埋めてはいけない隙間をコーキングで塞いでしまうと雨水の逃げ道がなくなって雨漏りする、といった事態も起こり得るのです。
ですが「それでもDIYにチャレンジしてみたい!」というお気持ちもよく分かります。
「コストを抑えたい」だけでなく「安全に・きれいに仕上げる」ための計画をしっかり立てた上で、無理のない範囲で挑戦しましょう!
▼お客様からよくいただく質問をまとめています▼
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