お住まいの屋根材がスレート材でしたら屋根塗装の時に必ず必要な工程があります。それは「縁切り」です!
縁切りをしないまま屋根塗装をしてしまうと雨漏りなどの原因に繋がり屋根の寿命が大きく低下してしまいます。
そもそも「縁切り」ってなに?なぜ必要なの?費用や方法は?疑問に思われることも多いかと思います。そこでこちらの記事では以下のことについてお話をして参りたいと思います!
こちらの記事でわかること
・縁切りとは?
・縁切りがスレート屋根の塗装に必要な理由
・スレート屋根でも縁切りが不要な屋根とは?
・縁切りの方法
・縁切りにかかる費用 など
縁切りが必要な理由
屋根の隙間を確保し雨漏りを予防するため
縁切りの方法は2つ
カッターで切り込みを入れる方法
タスペーサーを使用する方法
スレート屋根だけど縁切りが不要な屋根
勾配が激しい屋根
先端に浮きや反りがある屋根
吹付け塗装の場合
縁切りにかかる費用は200円/㎡
縁切りとは?雨漏りを防ぐために縁切りは必須!
縁切りとは、屋根塗装をしたあとに塗料同士がくっつくことを防ぐために隙間を作る作業のことです。
スレート屋根に塗装を行いますと、屋根と屋根の隙間に塗料が溜まり隙間がなくなってしまいます。
新築時の屋根には雨が降っても下へ下へと雨水が流れる隙間が確保されているのですが、塗装を行うとこの隙間が完全に埋まってしまうのです。
隙間が埋まってしまった屋根に雨が降ると雨水が溜まり込みうまく排水することができず雨漏りの原因になってしまいます。
そうしたことを防ぐために適切な隙間を確保する「縁切り」が必須なのです!
縁切りの方法は2つ
縁切りの方法は2つあります。
カッターで切り込みを入れる方法
カッターや専用の工具を使い、塗膜が重なっている箇所に切り込みを入れていく方法があります。1枚1枚手作業で切り込みを入れていくため工期は1日以上かかります。
塗装後すぐに縁切りをしてしまうと再度塗料によって隙間がふさがってしまう可能性があるため、塗料が完全に乾いてから行います。
ですが、この作業は手間と労力がかかりそれだけコストも必要になるため最近ではあまり実施されない方法です。また、この方法では屋根材を傷つけてしまうリスクもありました。
タスペーサーを使用する方法
カッターで切り込みをいれて行う縁切りにはコストや労力・屋根材を傷つけてしまうリスクがありました。
これらを解消するために、現在縁切りの方法として主流になっているのがタスペーサーを使用した縁切りです。
タスペーサーとは屋根と屋根の隙間に挿入する器具のことで、このタスペーサーを屋根の隙間に挿入することで適切な隙間が確保できます。
タスペーサーでの縁切りはカッターでの縁切りと異なり塗装前に行えることがメリットの1つです。
屋根塗装は「下塗り→中塗り→上塗り」の順に3回塗装を行うのが基本ですが、1回目の塗装「下塗り」を終えた後にタスペーサーを挿入していきます。
タスペーサーを挿入しておくことで適切な隙間が確保されますので上から塗装をしても塗料で隙間が塞がってしまうことはないのです。
1㎡あたり10個程度挿入していきますが外側からほとんど見えることはないので見た目にも問題はありません。
スレート屋根だけど縁切りが不要な屋根
スレート屋根には縁切りが必ず必要であるとお話しました。ですが、例外もございます。
勾配が激しい屋根
勾配が急傾斜の屋根の場合、縁切りは不要です。
傾斜がある分、水の流れがよく塗料も溜まりにくいため雨漏りの心配がないからです。
一般的に5寸勾配以上の屋根に縁切りが不要とされていますが、縁切りの必要性については業者に相談して一度屋根を点検してもらいましょう。
先端に浮きや反りがある屋根
屋根の先端に3~5mmほどの浮きや反りが生じている箇所は縁切りが不要です。
塗装をしても反りや浮きの隙間から雨水を排水することができるからです。特に日当たりの良い箇所では経年劣化によって反りや浮きが生じやすいです。
吹付け塗装の場合
屋根塗装は主に「ローラー塗装」と「吹付け塗装」があります。ローラー塗装はローラーを使用し手塗りをしていく方法で吹付け塗装はスプレーガンを使って塗装していく方法です。
ローラー塗装の場合、塗料の溜まりが懸念されますので縁切りでの隙間確保が必要になりますが、吹付け塗装は隙間にまで塗料が届かないため縁切りは不要とされています。
縁切りにかかる費用は200円/㎡
縁切りにかかる費用は200円/㎡~です。一般的な30坪のお宅ですと2~5万円程度です。
タスペーサーを使用した縁切りもカッターを使用した縁切りも同等の金額です。
縁切りを行うかどうか屋根塗装前に必ず確認しよう
ここまでご覧になられた方は縁切りの重要性がご理解頂けたかと思います。ですが必須であるにも関わらず縁切りがされていないケースもあります。
そのようなトラブルを避けるためにも以下の対策を行いましょう。
・あらかじめ業者に縁切りの有無を確認しておく(口約束はNG)
・見積もりの項目に「縁切り」「タスペーサー」などの項目があるか確認する
・縁切りを行っている工程の写真を撮ってもらう
もし、縁切りを行われていないことがわかれば屋根と屋根裏の状況を早急に確認しましょう。すでに雨水が溜まっている可能性もありますし雨漏りなどの劣化症状がすでに発生している可能性もあります。
屋根塗装を行った業者に依頼してもかまいませんし第三者に依頼をされてもかまいません。早急に対処されることをおすすめします!
縁切りを行った屋根塗装の施工事例
最後に弊社で行いました縁切りの施工事例をご紹介します。ぜひご参考にご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?縁切りの重要性をご理解頂けましたら幸いです。
縁切りが必要な理由
屋根の隙間を確保し雨漏りを予防するため
縁切りの方法は2つ
カッターで切り込みを入れる方法
タスペーサーを使用する方法
スレート屋根だけど縁切りが不要な屋根
勾配が激しい屋根
先端に浮きや反りがある屋根
吹付け塗装の場合
縁切りにかかる費用は200円/㎡