屋根塗装の見積りを取ったけど、以下のようなお悩みはございませんか?
「屋根塗装の相見積もりを取ったけど業者によって価格が異なる」
「自宅の屋根の正しい塗装価格を知りたい」
屋根塗装の相場が分かれば、適正価格が分かり悩まず塗装業者へ工事の依頼がしやすくなるのではないでしょうか。
結論!屋根塗装の相場は、40~70万円(税抜)になります。
屋根塗装の相場を決めるには6つの要素がございます。
- 屋根の塗装面積
- 屋根の形
- 屋根の勾配(傾き)の角度
- 塗料のグレード
- 屋根の劣化状態
- 屋根材の種類
屋根塗装の見積書やコストを削減する方法もご紹介いたします。
1.屋根塗装の相場は一般的な住宅で約40~70万円(税抜)
2.屋根材別の相場を大公開!
2-1.スレート瓦の相場
2-2.金属(トタンなど)の相場
2-3.セメント瓦の相場
2-4.モニエル瓦の相場
3.屋根塗装の相場を決める6つの要素
3-1.屋根の塗装面積
3-2.塗料のグレード
3-3.屋根の勾配(傾き)の角度
3-4.屋根の形
3-5.屋根の劣化状態
3-6.屋根材の種類
4.屋根塗装の事例をご紹介
4-1.無機塗料で施工した事例
4-2.フッ素塗料で施工した事例
5.屋根塗装のコストを削減する方法とは?
5-1.外壁塗装とセットで施工する
5-2.相見積もりを取る
5-3.劣化症状が進行する前に塗装する
6.まとめ
屋根塗装の相場は一般的な住宅で約40~70万円(税抜)
屋根塗装の相場は一般的な2階建て30坪の住宅で、約40~70万円になります。こちらの金額は、足場代込みの税抜金額となっております。
屋根塗装の相場は、塗料のグレードによっても価格が異なります。
▼屋根塗装の塗料グレード別相場▼
塗料グレード | 相場 |
シリコン塗料 | 40~50万円 |
フッ素塗料 | 50~60万円 |
無機塗料 | 60~70万円 |
屋根塗装は塗料のグレードの他にも、いくつかの要素によって価格が変動します。
次項からは、相場の違いが何によって起こるのか。その要因をご紹介いたします。
屋根材別の相場を大公開!
屋根材別の相場をご紹介いたします。
屋根塗装は、屋根材の違いによっても相場が変動する場合があります。
ご自宅の屋根材は何を使用しているのがお確かめの上、ご覧いただきたいと思います。
※相場は、あくまでも目安になります。
スレート瓦の相場
スレート瓦は軽量で耐震性が高く、ほとんどの戸建てで使用されている屋根材です。
スレート瓦は防水性がなく、寿命が過ぎると雨水をどんどん吸い込んでしまいます。苔やカビが発生して保護機能を失ってしまうのです。
スレート瓦の耐久年数は7~10年程の為、10年に1回のメンテナンスを推奨しています。
▼スレート瓦の屋根塗装の相場▼
住宅の坪数 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | 無機塗料 |
20坪 | 32~35万円 | 37~41万円 | 42~48万円 |
30坪 | 40~46万円 | 49~54万円 | 56~65万円 |
40坪 | 44~52万円 | 55~63万円 | 65~76万円 |
50坪 | 53~62万円 | 67~76万円 | 79~93万円 |
スレート瓦の塗装では、タスペーサーという金具を差し込む縁切り作業が必要になります。その為、スレート瓦の塗装では、タスペーサー設置費用も必要となってきます。
タスペーサーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考になさってください。
金属(トタンなど)の相場
金属の屋根は、耐久性と防水性に優れています。しかし、錆びたり穴や亀裂が発生するなどの劣化症状が雨漏りの原因になる可能性があります。
また、金属の屋根は、夏場になると屋根表面の温度が上昇する恐れがございます。暑さ対策機能のある塗料を選ぶと、室内の温度を下げる効果が期待できるでしょう。
▼金属の屋根塗装の相場▼
住宅の坪数 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | 無機塗料 |
20坪 | 32~35万円 | 37~41万円 | 41~48万円 |
30坪 | 40~44万円 | 48~54万円 | 55~65万円 |
40坪 | 44~50万円 | 54~63万円 | 63~76万円 |
50坪 | 52~60万円 | 65~76万円 | 76~93万円 |
セメント瓦の相場
セメント瓦は瓦自体に防水性がなく、塗装によって防水性を補います。その為、必ずメンテナンスが必要となってきます。
セメント瓦に雨水が染み込むと、瓦自体が脆くなり割れなどの不具合に繋がります。苔が発生しているということは、雨水が染み込み劣化している証拠になります。
▼セメント瓦の屋根塗装の相場▼
住宅の坪数 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | 無機塗料 |
20坪 | 32~35万円 | 37~41万円 | 41~47万円 |
30坪 | 40~44万円 | 48~54万円 | 55~63万円 |
40坪 | 44~50万円 | 54~62万円 | 63~74万円 |
50坪 | 52~60万円 | 65~75万円 | 76~90万円 |
モニエル瓦の相場
モニエル瓦はセメント瓦の一種で、メンテナンスが必要な瓦になります。モニエル瓦は瓦自体に防水性がない為、塗装によって防水性を補う必要があります。
防水機能のある塗料を選ぶと、屋根の防水力を高め効果が期待できるでしょう。
▼モニエル瓦の屋根塗装の相場▼
住宅の坪数 | シリコン塗料 | フッ素塗料 | 無機塗料 |
20坪 | 31~35万円 | 36~41万円 | 41~47万円 |
30坪 | 40~44万円 | 47~54万円 | 55~63万円 |
40坪 | 43~50万円 | 52~63万円 | 63~74万円 |
50坪 | 51~60万円 | 63~76万円 | 76~90万円 |
屋根塗装の相場を決める6つの要素
屋根塗装の相場を決める要素が6つあります。
要素によって相場の価格が左右される為、要素を理解しておくと屋根塗装の相場を判断しやすいかもしれません。
- 屋根の塗装面積
- 塗料のグレード
- 屋根の勾配(傾き)の角度
- 屋根の形
- 屋根の劣化状態
- 屋根材の種類
屋根塗装の相場を決める要素を詳しくご紹介いたします。
屋根の塗装面積
屋根塗装は、塗装面積によって相場が異なります。
ドローンで撮影した場合は、瓦の枚数を数えて正確な面積を算出します。ドローンを使用しない場合や図面からの場合は、平面積に勾配(傾き)の伸び率(係数)をかけて算出します。
勾配伸び率は屋根の一番高い位置から水平距離10寸(303㎜)に対して、高さが何寸かによって表します。
▼屋根の勾配伸び率▼
勾配 | 勾配伸び率 |
1寸 | 1.005 |
1.5寸 | 1.011 |
2寸 | 1.020 |
2.5寸 | 1.031 |
3寸 | 1.044 |
3.5寸 | 1.050 |
4寸 | 1.077 |
4.5寸 | 1.097 |
5寸 | 1.118 |
5.5寸 | 1.141 |
6寸 | 1.166 |
6.5寸 | 1.193 |
7寸 | 1.221 |
7.5寸 | 1.250 |
8寸 | 1.281 |
▼一般的な30坪の住宅の屋根塗装面積▼
例えば、平面積が55㎡で勾配が3寸あるとします。
55㎡(平面積)×1.050(勾配伸び率)=57.75㎡(屋根塗装面積)
※上記の屋根塗装面積はあくまでも目安になります。坪数で屋根の平面積が決まっているわけではありません。
屋根の塗装面積は、屋根の大きさだけでなく勾配によっても大きく変動します。
塗料のグレード
塗料のグレードは屋根塗装の相場に大きく影響します。
グレードが高い塗料の方が、1㎡あたりの単価が高く耐用年数も長くなります。グレードが高い塗料だと、相場も高くなってしまいます。
塗料グレード | 単価相場 |
シリコン塗料 | 2,300~3,500円/㎡ |
フッ素塗料 | 3,500~4,800円/㎡ |
無機塗料 | 4,500~5,500円/㎡ |
塗料のグレードによって単価が異なりますが、同じグレードでも価格に違いがあります。その為、塗料は相場を決める大きな要素の一つと言えるでしょう。
屋根の勾配(傾き)の角度
屋根の勾配の角度によって相場は異なります。
平面積や塗料が同じでも勾配が急な屋根の方が、屋根塗装面積は大きくなり相場は高くなってしまうのです。
ほとんど勾配のない陸屋根と三角屋根では、塗装面積に違いがあるのがお分りになると思います。
▼勾配が急な屋根の方が相場が高くなる理由▼
- 勾配が急になるほど勾配伸び率が高くなる
- 6寸以上の勾配は屋根足場が必要となる(約¥50,000~)
▼一般的な30坪の住宅の平面積が55㎡として勾配別の相場を算出しました▼
※1㎡あたり3,000円の塗料を使用し、6寸以上の勾配の屋根足場代が¥50,000と想定します。
勾配 | 屋根塗装面積(平面積×勾配伸び率) | 相場(@3,000/㎡の場合) |
1寸 | 55.275㎡ | 46~51万円 |
2寸 | 56.1㎡ | 46~51万円 |
3寸 | 57.42㎡ | 47~52万円 |
4寸 | 59.235㎡ | 47~52万円 |
5寸 | 61.49㎡ | 48~53万円 |
6寸 | 64.13㎡ | 54~59万円 |
7寸 | 67.155㎡ | 55~60万円 |
8寸 | 70.455㎡ | 56~62万円 |
上記は目安の相場になります。屋根の劣化状態などによって大幅に相場が変動する可能性があります。
屋根の形
屋根の形は、屋根塗装の相場に影響します。
特徴的な形の屋根や何枚かに分かれている屋根は、屋根塗装の価格が高くなる可能性があります。
▼特徴的な形の屋根▼
屋根の形が特徴的だと軒天や破風板などが増えてしまい、塗装面積が大きくなり価格も高くなってしまうのです。
▼シンプルな形の屋根▼
上記のようなシンプルな形の屋根だと、塗装面積は少なく屋根の形で価格が高くなるのは避けれるかもしれません。
屋根塗装の相場を判断する前に、ご自宅の屋根の形を確認するといいでしょう。
屋根の劣化状態
屋根塗装の相場を決める際に、屋根の劣化状態が関わってきます。屋根の劣化によって補修費用が必要になるからです。
▼補修が必要になる屋根の劣化状態▼
- 瓦の欠けや割れ(雨水が侵入しやすくなる)
- 金属製の屋根の腐食(屋根の強度が低下する)
- コーキングの劣化(雨水が侵入しやすくなる)
屋根の点検で上記のような劣化がある場合は、屋根塗装の価格が高くなると考慮しておく必要があります。
また、劣化が進行し塗装で補修できない場合は、カバー工法や葺き替え工法が必要になるかもしれません。屋根のカバー工法や葺き替え工法は、弊社でも約100万円以上必要となってきます。屋根の劣化が進行する前に、早めの塗装をお考えいただきたいと思います。
屋根材の種類
屋根材の種類によって、塗装の相場に変動がある場合があります。ご自宅の屋根材を確認していただき、相場を決める目安にしていただきたいと思います。
▼屋根塗装が必要な屋根材▼
屋根材 | 写真 |
スレート(カラーベスト) | |
金属(トタンなど) | |
セメント瓦 | |
モニエル瓦 |
屋根塗装の事例をご紹介
弊社で屋根塗装を施工した事例をご紹介いたします。
ご紹介する事例を皆様のご自宅の屋根塗装の参考にしていただければと思います。
無機塗料で施工した事例
上記の見積書は、無機塗料で屋根塗装した見積書になります。
赤枠は、屋根塗装の塗料のグレードを示しています。耐久性に優れた無機塗料を使用し塗装面積も広い為、屋根塗装の価格は高くなっています。
付帯塗装の青枠をご覧いただくと、雨樋塗装を施工しているのがお分りいただけます。雨樋塗装は屋根塗装に含まれる為、劣化がある場合は塗装を施工します。
フッ素塗料で施工した事例
上記の見積書は、フッ素塗料で屋根塗装した見積書になります。
赤枠をご覧いただくと、塗料のグレードが遮熱フッ素で屋根塗装を施工したのが分かります。屋根塗装のみの施工の場合は、外壁塗装とまとめて施工するより塗料の単価は高くなってしまいます。
青枠をご覧いただくと、高圧洗浄が1式の価格になっています。屋根洗浄以外にも樋洗浄を行った為、1式での表記となっています。
屋根塗装のコストを削減する方法とは?
屋根塗装の相場についてお伝えしてきましたが、できればお手頃な価格で施工したいと思われる方が多くいらしゃるでしょう。
そんな方の為に、こちらの章では屋根塗装のコストを削減する方法をご紹介させていただきます。ご自身でご自宅の屋根塗装の相場をお手頃な価格にできるように、ご参考になさってください。
外壁塗装とセットで施工する
屋根塗装は外壁塗装とセットで施工すると、コストの削減に効果的です。
外壁塗装とセットで施工すると、足場代が1回で済みます。その為、屋根塗装と外壁塗装を別々に施工するより安くできるのです。
足場代は建物の階数によって異なりますが、一般的な2階建て30坪の住宅で約20万円以上かかります。別々に塗装すると、最低でも外壁塗装時に足場代約20万円と屋根塗装時に足場代約20万円が必要になってしまうのです。足場代が2倍になると思ったら、セットで塗装するのがお得だとお分りいただけると思います。
▼屋根塗装のみだと高くなる理由▼
- 足場代が屋根塗装時と外壁塗装時の2回必要になる
- 塗料の単価が割高になる
相見積もりを取る
屋根塗装のコストを削減する為に、相見積もりを取って見積書を比較するのが大切です。
1社だけの見積りだと、価格の相場を判断しにくいからです。3社以上の塗装業者から相見積もりを取って見積書を比較しましょう。
その他にも相見積もりを取るとメリットがございます。
▼3社以上から相見積もりを取るメリット▼
- 価格の相場を判断できる
- 必要な補修を提案しているか判断できる
- 不要な工事が入っていないか判断できる
- 高く見積もられていないか判断できる
ご自宅の屋根塗装を適正価格で施工する為に、相見積もりを取って見積書を比較するのをおすすめいたします。
劣化症状が進行する前に塗装する
屋根塗装のコストを削減する為に、屋根の劣化症状が進行する前に塗装するのをおすすめいたします。
劣化が進行すると、補修費用が必要になってきます。劣化の進行具合によっては、補修費用が高くついてしまうかもしれません。
また、塗装で補修できない屋根はカバー工法や葺き替え工法が必要になってきます。そうなると、屋根塗装の相場を遙かに超える約100万円以上もの費用が必要になる可能性があるのです。
屋根は紫外線や雨の影響を直に受け、劣化が進行してしまいます。10年に1度は塗装の目安とお考えいただきたいと思います。
まとめ
屋根塗装の相場は、一般的な2階建て30坪の住宅で約40~70万円(税抜)になります。
屋根塗装には相場を決める要素が6つあり、その要素によって相場が大きく異なります。
- 屋根の塗装面積
- 塗料のグレード
- 屋根の勾配(傾き)の角度
- 屋根の形
- 屋根の劣化状態
- 屋根材の種類
以上の要素を考慮いただき、屋根塗装の相場を判断する必要があるのです。
屋根塗装の価格を安くする為に、劣化が進行する前に外壁塗装とセットで塗装し相見積もりを取るのをおすすめいたします。